PCオーディオを始めたのですが、以前、ICレコーダーで録っておいたデータを再生してみると、とてもよい音質だったことがわかりました。昔、デンスケかついで生録したいなあと思った方、今なら簡単にできますよ。
つい最近、DDコンバーターを借りて来たのでPCオーディオを始めることができました。
PCからDDコンバーターを経由してフルデジタルアンプに入れて音を出します。DAコンバーターではなくて、DDコンバーターが必要なのは、フルデジタルアンプを使っているからです。
このあたりのことはこの記事で書きました。
再生ソフトとして使っているのは、昔からよく知られたfoober2000です。これはプラグインを入れると、CDを超えた音質にすることができ、DSD音源も再生できます。
CDは1980年頃の技術です。今では時代遅れの感じがしないでもないです。いまではICレコーダーで録音したデータの方が高音質になっています。
生録って知ってます?
ところで、生録ってご存知ですか?
1970年代はカセットテープの時代でした。ラジカセを買ってもらい、カセットでFMラジオから音楽を録音するのが流行りました。
そのうち、どこかに出かけて行って音を録る「生録」も流行りました。そんな番組があったのも覚えています。
カセットレコーダーのデンスケを担いでワンポイントステレオマイクを持っていくのです。ソニーのサイトにこんな記事がありました。
当時、中学生だった私はほしくてほしくて仕方がなかったのですが、もちろん買ってもらえませんでした。多分、私と同じくらいの年代の方は、同じような思いをした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ところが、今はすごく便利でコストがかからず生録できる時代です。
ICレコーダーが安くて高性能
OLYMPUS リニアPCMレコーダー LS-11を買ったのは2011年のことでした。会社でライターがインタビューに使っていたICレコーダーがとても便利そうだったのです。
しかし、せっかく買うならオーディオ品質の録音ができるものにしようと探したのです。このレコーダーはメモ用のICレコーダーに比べると2回りくらい大きかったですが、このようにデザインもよかった。カッコいいです。
28000円くらいしました。確か。
単3電池2本使用で使いやすい。サンプリングレート:96kHz/24bitなのでCDよりもよい音質で録音ができる設定です。
明治神宮にヒグラシの声を録りにいったこともありました。
ほかに録ったものは、アマチュア演奏家の室内楽、教会のパイプオルガン、雷や雨の降り始めなどなど。
ついでに、ローランドのバイノーラル録音ができるマイクも買いました。大人数が入る焼き鳥屋さんで録音してみると臨場感が抜群でした。
foober2000で再生できる
録音したファイルは、WAVファイルになるので、foober2000で再生できます。
これまではレコーダーで録った音を一度PCに取り込むのは同じですが、ステレオで聴くには、PCにつなげていなかったため、一度CD-Rに焼いてCDプレーヤー経由でないと聞けなかったのです。USBでつなげるという手段もありましたが、それはやっていません。
CD-Rに焼くのはめんどくさいので、2、3回やると飽きてしまいました。
素晴らしい音
今日、PCからfoober2000を通して昔録った音を聞いていましたが、どれも確かに高音質です。CD-Rに焼いて聞いた時は、それほどよいと思わなかったのですが、96kHz/24bitで再生しているからなのか、かなりよい音で録れていたのが分かりました。
これはいいなと思いました。なんだか嬉しいですね。
LS-11の欠点
ところが、このレコーダーには3つ残念な欠点がありました。
電池を入れるたびに年月日時刻設定を求められる
これがめんどくさいのです。まるで、90年代の終わり頃のデジタルカメラみたいです。時計機能を何らかの記憶ができないものかなと思うのですが。電池を入れ替えるたびに毎回設定画面が出ます。
ニッケル水素電池が放電する
エネループのようなニッケル水素電池を使っているのですが、入れておくと持ちません。放電してしまいます。もちろん、使い終わったら電源OFFにしています。
スイッチを入れても反応しないので、毎回毎回、充電したばかりの電池を入れなければ使えません。
もっとも次に電源を入れるのが1ヵ月後だったりするのですが。
大きな音に弱い
レベル設定がむずかしく、マニュアル設定でレベルを合わせると歪みやすいです。もっともこれは私の使い方がよくないのかもしれません。
昔のカセットデッキの録音レベルを合わせるのと同じように、ギリギリまで録音レベルを上げておこうとしているのです。
こんな欠点は、最新機種なら改善されているでしょう。
その前にDATも買ったことがあった
過去に、DATウオークマンを買ったことがありました。SONY TCD-D8 DATウォークマンです。まだアマゾンで中古が売られていました。私のは、まだ家のどこかに眠っていると思います。この機種は、作りがしっかりしていてスイッチの感触も含めてとてもよかったです。
中野のフジヤ・エービックだったか、秋葉原のテレオンで中古で買ったのです。確か57000円でした。2000年頃だったか。もう少し後だったか。
中学生の頃、私がほしかったソニーのデンスケは確か60000円でした。DATになり、こんなに小型になったのかと買った時はとても嬉しかったのを思い出します。
やはり、セミの声を録りに行って何度か使いましたが、飽きてしまいました。このときは、データをPCに取り込むために、DATのテープを回さなければならなかったのです。もちろん、録音時間はテープの長さによります。
それに比べると、ICレコーダーはモーターを使っていないですから、回転ムラもなく、録音時間はSDHCカードの容量とバッテリーの持ちに影響されますが、ずーっと録音することができます。
そして、録音データはSDHCカードからPCに転送すればよいだけになりました。HDDに入れておけば、何本もテープを用意することもなくなりました。
おまけにICレコーダーになって値段もずいぶん下がりました。
最新型はLS-P4
オリンパスの音楽用のレコーダーはLSシリーズのようです。
最新のものは、2018年発売のOLYMPUS リニアPCMレコーダー LS-P4 がありました。ずいぶん小型になったようです。単四ニッケル水素電池1本で駆動できるそうです。¥ 16,352ですから、LS-11よりも1万円以上安く買えます。
レビューを読むと、電池の持ちがいいという意見と、悪いという意見がありました。私はLS-11の欠点を書きましたが、こういうのは、実際にお店に行って聞いてみたり、操作してみないことには分かりません。
しかし、PCオーディオと生録の組み合わせがよいことはよく分かりました。
さらに高性能な音質を求めるなら
さらに高音質なレコーダーを探してみると、もちろん、ありました。値段は4万を超えますが、私が3万弱でオリンパスのレコーダーを買った時のことを考えると、性能は大幅にアップしています。タスカムはもともと業務用機器のメーカーです。
DSD録音もできる
より高音質なDSD録音もできる機種です。SONYなのにこんなデザインなの(?)と思ってしまいましたが。
以前、コルグからMR-2というDSDレコーダーが出ていたのですが、生産中止になっていました。
まとめ
PCオーディオを始めると、意外とメリットがあります。これは別記事にしますが、海外のFM局がとても身近になりました。
CDはフォーマットがいまだに1980年頃のままですが、1万円程度のレコーダーで録音できる音は、CD音質を超えています。
今はスマホで録音・録画が手軽にできる時代ですが、高音質で録音できるレコーダーは、改めてその音をステレオで再生してみるとなかなかよいものですよ。
少年時代、生録をやってみたいと思っていた方、PCオーディオを始めると、後はレコーダーさえあれば、簡単に生録できてよい音を楽しめますよ。