八重洲無線のFT-818NDが気になる

防災と楽しみのためにアマチュア無線機がほしいと思っています。1970年代初めにアマ無線の免許を取得した方、昔では考えられないくらい高性能のものがとても安く買えますよ。びっくりします。

無線機

画像はイメージです

2018年、FT-818NDが出た

もう何年も前からFT-817NDが気になっていたのですが、2018年、後継機種FT-818NDが登場していました。昔の無線機に比べたらとんでもなく性能がよくコンパクトです。

標準価格は99,800円(税抜き)

商品情報 - FT-818ND/八重洲無線株式会社
八重洲無線株式会社は、無線通信機を中心に電波を媒介するコミュニケーションを事業の領域としてとらえています。アマチュア無線機に始まり、業務用無線機、データ通信機器など幅広い製品をそろえ、お客さまにお応えしています。

HF帯~50MHz、144MHz 帯、430MHz 帯までオールモード(SSB/CW/AM/FM)

1.9MHz帯 ~ 50MHz帯に加え、144MHz 帯、430MHz 帯のアマチュアバンドをカバー。受信だけならAMラジオとFMラジオの他、エアバンドも聞ける。

しかも、オールモード(SSB/CW/AM/FM)で運用できます。私は1974年春に電話級アマチュア無線の免許を取得しましたが、その当時の無線機と比べたら夢のような機械です。

簡易SWR計も内蔵されているので、アンテナのマッチングも(ある程度)調整できます。

アマゾンでも他でもだいたい実売価格は変わらないようです。このくらいだと臨時収入があったときに買えるかな。

ハンディとして運用可能

ニッケル水素電池パック(9.6V 1900mAh)を標準付属で、単3形アルカリ乾電池8本による運用が可能です。もちろん、AC100Vも使えます。

バッテリーが使えるので、非常時に使えます。ネットの評判ではバッテリーが非力だという話もありました。しかし、とりあえず使えるのがよいことです。

その分、送信出力は6W (AM : 2W)と弱めになっています。

付属品として、ホイップアンテナYHA-63がついてきます。このアンテナは50MHz/144MHz/430MHz帯をカバーするので、ハンディトランシーバーとして使えます。

さらに別売アンテナになりますが、カメラの三脚に固定できるATAS-25をつけると全ての周波数で運用できます。すごい。

商品情報 - ATAS-25|八重洲無線株式会社
八重洲無線株式会社は、無線通信機を中心に電波を媒介するコミュニケーションを事業の領域としてとらえています。アマチュア無線機に始まり、業務用無線機、データ通信機器など幅広い製品をそろえ、お客さまにお応えしています。

メーカーの標準価格は、29,800円(税抜)です。

固定局専用ならFT-857DSか

FT-818NDの出力が非力でガマンできないなら、車載用のFT-857DS(4アマ用)があります。出力20W(HF帯10W)です。

標準価格130,000円(税抜)ですが、ネット通販でもそこそここなれた価格になっています。こちらもデザインがよいです。

商品情報 - FT-857D/FT-857DM/FT-857DS/八重洲無線株式会社
八重洲無線株式会社は、無線通信機を中心に電波を媒介するコミュニケーションを事業の領域としてとらえています。アマチュア無線機に始まり、業務用無線機、データ通信機器など幅広い製品をそろえ、お客さまにお応えしています。

アマゾンのリンクを貼っておきます。

アンテナはダイポールが安い

7MHzとか21MHzはこんなダイポールアンテナが調整もやさしくてよく飛ぶそうです。おまけに安い。ご近所との交信用の144MHzや430MHzのアンテナはグランドプレーンを建てればよいですね。このアンテナは全長12メートルあります。

7MHzから50MHzまでコイルを入れて短縮したアンテナがあります。片側2メートル。全長4メートル。斜めに手を拡げたように見えます。マンションのベランダに設置している人もいるようです。

昔、アマチュア無線が流行りました

私が小学生の頃、1973年頃だったか、アマチュア無線がとても流行りました。

その前に電子ブロック、マイキットのような電子工作ができるおもちゃが流行り、そこから月刊子供の科学を買うようになり、無線機の広告ページや、電話級のアマ無線の免許を取るための通信教育の広告を見て、われわれ少年たちは妄想し始めるのです。

私の周りでは、6年生の頃にとても流行り、私も中学1年生になる春に電話級の免許を取りました。父親とは合格したら無線機を買ってもらえる約束をしていたのですが、オイルショックで物価がどんどん上がる時期だったので、約束は守られるわけがありません。

当時のことを思い出すと、子供の科学だったか初歩のラジオは、180円だったのが短期間に350円になりました。少年マガジンが90円だったのが150円くらいになりました。

無線機はもともと高かったのですが、だいたいHF帯のトランシーバーが10万を切る98000円くらいに設定されていたのです。しかし、わずか数ヶ月くらいの間に128000円になりました。当時は消費税はありません。

ほしかったのは、トリオのTS-520XというHF帯のトランシーバーでした。とてもかっこよかったのです。

Kenwood TS-520S, Desktop Shortwave Transceiver | RigReference.com
RX-range: 160-10 m, TX-range: 160-10 m, Base Station model, Manufactured between 19xx and 19xx

激しく値上がりしたのは、アンテナでした。5000円のアンテナが20000円になるのに数ヶ月しかかかりませんでした。あとは、電信(ツートン)に使う電鍵も同じ調子で激しく値上がりしました。

しかし、海外との交信を夢見ていた私にとって、無線機を買ってもらえなかったためにすっかり無線や電気への興味をなくしてしまいました。

中学生になってしばらくして、高性能の短波ラジオ、スカイセンサー5900を買ってもらいました。アンテナをつくってアースも取りました。28MHzまで聞けて、BFOがついていたのでSSBの交信が聞こえましたが、送信できないので、じき飽きてしまいました。しかし、スカイセンサー5900はよいラジオでした。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/tokita/skysensor/lineup.html

山小屋で無線機のことを思い出した

その後、八ヶ岳の根石山荘で小屋番をやっていたとき、この場所でダイポールアンテナを張って、21MHzあたりで交信すると、10Wでも簡単に海外に飛ぶだろうなと思っていました。

標高が2500メーターあり、稜線に建っているので小屋のまわりには何もないのです。しかも、小屋には太陽光パネルがあり、バッテリーに蓄電できるようになっていました。

無線のアンテナをトラス構造のタワーに立てる人は昔からいました。平地で20メーターのタワーを建ててアンテナを載せるより、標高2500メーターでダイポールアンテナを張った方がずっと飛ぶに決まっています。

当時はまだ携帯電話が一般的ではなかったので、小屋と経営者の自宅とは超短波の業務無線を使って定時交信をしていましたが、受信状態のままにしておくと、いろんなところから電波が入ってきました。

ラジオの入りもよくあちこちのFMが受信できました。

このような場所なら、大げさなアンテナはいりません。ただ、雷が意外と多いので、簡単に撤収できるようにしておいた方がよいなと思いました。

結局、無線機を買って来て設置することはなかったのですが、無線をやりたいなという気持ちは残りました。

空は大分汚れているが

昔、1990年代の終わり近くまで、まだ携帯電話が普及するまでは、FM放送を聞くには、フィーダー線の室内アンテナで十分でした。うちは、東京タワーから直線距離でせいぜい5キロくらいのところにあります。

ちなみに、1980年代の初めなら、東京から100キロくらい離れた高崎市でもフィーダー線のアンテナでNHKFM(82.5MHz)とFM東京(いまのTOKYOFM)が良好に受信できていました。きっと今は難しいでしょうね。

携帯電話が普及した2005年あたりから空が汚れてしまい、FM放送を聞くとノイズが混ざってくるようになりました。

それで2007年だったか仕方ないので、指向性のある3素子のトンボアンテナを買って来て立てましたが、ノイズはカットできませんでした。

携帯電話の普及以前と比較すると、きっと考えられないくらい空は電波で汚染されています。

まとめ

今はネットで簡単に無料で相手の顔を見ながら通話ができます。海外でも関係ありません。メールでも相手にその気があれば、返信してくれます。

こんな時代に無線をするというのはかなりへそ曲がりなのですが、その大きな理由は非常通信のためです。2011年の大震災の時は、携帯電話と普通の電話はしばらく使えなくなりました。特に携帯電話は、全くつながらなくなりましたが、深夜になってやっと一部が復旧したと思います。

携帯電話は中継局を経由しながら通信していますから、中継してくれないと相手につながらないのです。

しかし、無線なら、自分でアンテナを立てて送信するので関係ありません。もう一つ、ご近所の知り合いをつくるには無線は好都合なのです。

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