たまごの白身と黄身、栄養成分の違いは脂質だね

価格が安くて、タンパク質が豊富な卵。白身には脂質がほとんどなく、コレステロールもありません。反対に、黄身にはコレステロールも含めた脂質があります。そして白身にも黄身にもタンパク質が含まれます。卵は糖質をほとんど含みません。

卵の栄養成分や鮮度の見分け方、絶対に失敗しない半熟ゆで卵のつくり方について調べました。

たまごの栄養成分

たまごの栄養成分を調べました。ポーチドエッグは、後述しますが、個人的な興味からです。卵黄と卵白ではまったく違いますね。

卵白には脂質がない

卵白には脂質がほとんどありません。卵白生のTrは、痕跡という意味です。卵白ゆででも0.1g。コレステロールは脂質に分類されます。

つまり、卵白には脂質がなく、コレステロールもありません。

卵黄は食べるとコッテリしていますが、卵黄にコレステロールも含めたすべての脂質があると思って間違いありません。

卵黄、卵白ともにたんぱく質がある

たんぱく質は、卵黄の方が多いですが、卵白にもあります。卵黄の方が多いですが、卵白が特に少ないというわけではないです。

コレステロールはあまり気にしなくてよい

以前は、卵は1日1個といわれていました。コレステロールの摂り過ぎが問題になっていたからです。

食品から入って来るコレステロールよりも、体の中で合成されるコレステロールの方がずっと多く、またその量も調整されるため、現在では食品のコレステロールは気にしなくてよいと言われています。

日本卵業協会

たまご1個あたりの重さについて

卵の重さは、農水省の規格で決められています。いつも買ってくる卵のサイズを見て、大体の重さを知ることができます。

栄養成分の表は100gあたりなので、LL玉ならたとえば73gとしたら、それぞれの数字に0.73掛ければ卵1個あたりの栄養成分が求められます。

ラベル1個あたりの重さ
LL赤色70g以上76g未満
L橙色64g以上70g未満
M緑色58g以上64g未満
MS青色52g以上58g未満
S紫色46g以上52g未満
SS茶色40g以上46g未満
日本卵業協会
100g当たりの栄養成分
食品成分全卵/生全卵/ゆで全卵/ポーチドエッグ卵黄/生卵黄/ゆで卵白/生卵白/ゆで
エネルギー151kcal151kcal164kcal387kcal386kcal47kcal50kcal
水分76.1g75.8g74.9g48.2g48g88.4g87.6g
たんぱく質12.3g12.9g12.3g16.5g16.7g10.5g11.3g
脂質10.3g10g11.7g33.5g33.3gTr0.1g
炭水化物0.3g0.3g0.2g0.1g0.2g0.4g0.4g
灰分1g1g0.9g1.7g1.8g0.7g0.7g
コレステロール420mg420mg420mg1400mg1400mg1mg1mg

次に、全卵(生)だけ、ビタミンやミネラル、アミノ酸などを調べてみました。

ビタミン・ミネラルの特徴はない

表では、ミネラル、ビタミン、アミノ酸の順に載せました。ミネラル、ビタミンには特に見るべき特徴はありません。特別多く含まれているものはありません。

アミノ酸については、青色に塗った必須アミノ酸9種類がすべて含まれています。

成分全卵/生
ナトリウム140mg
カリウム130mg
カルシウム51mg
マグネシウム11mg
リン180mg
1.8mg
亜鉛1.3mg
0.08mg
マンガン0.02mg
ヨウ素17mg
レチノール活性当量150μg
ビタミンD1.8μg
α-トコフェロール1mg
ビタミンK13μg
ビタミンB10.06mg
ビタミンB20.43mg
ナイアシン0.1mg
ナイアシン当量3mg
ビタミンB60.08mg
ビタミンB120.9μg
葉酸43μg
パントテン酸1.45mg
ビオチン25.4μg
ビタミンC0
食物繊維総量(0)
イソロイシン610mg
ロイシン1000mg
リシン890mg
メチオニン390mg
シスチン300mg
フェニルアラニン630mg
チロシン550mg
トレオニン580mg
トリプトファン180mg
バリン760mg
ヒスチジン310mg
アルギニン780mg
アラニン690mg
アスパラギン酸1200mg
グルタミン酸1600mg
グリシン410mg
プロリン490mg
セリン900mg
ヒドロキシプロリン
アミノ酸合計12000mg

たまごの鮮度

卵の鮮度の見分け方はご存知ですか?

昔は、よく卵かけご飯を食べていたので鮮度にみな敏感でしたが、最近はどうなんでしょう?ザ・フード・ラボ 料理は科学だというオタク的なこだわりがある、とても面白い料理本に書かれていました。

古くなると水っぽくて広がりやすくなる

低グレードの卵は卵白が水っぽくて広がりやすいという話ですが、水っぽさには鮮度も関係しているのでは?

まさにおっしゃる通り。非常に新鮮な卵は卵黄も卵白もしっかりしていて、形のきれいなポーチドエッグや目玉焼きが作れるし、黄身がきちんと中央にあるゆで卵ができる。

卵タンパク質は時間が経つほどに分解が進むので、古い卵は広がりやすくなる。さらにもう1つ大きな変化として、古くなるほどアルカリ性に傾く。

このことはメレンゲ料理において特に重要な意味を持つ。pHによって卵白の起泡力が大きく変わるからだ。卵白は弱酸性のときにもっともよく泡立つので、古い卵ではゆるくて水っぽいメレンゲにしかならない。

対策としては、酸性のクリームタータを1つまみいれるといい。ピンとかたい、だれないメレンゲができる。

たまご、どのように調理してますか?

以前、卵を食べる時は圧倒的に目玉焼きにすることが多かったです。一番簡単だからです。ところが、その後、調べながら、肉だけを食べて生活するとどうなるか?という記事を書きました。

肉だけを食べて生活するとどうなるか?
肉だけを1年間食べ続ける。1日あたり230グラムの脂肪と120グラムのタンパク質と炭水化物はわずか5~10グラムの食事内容です。脂肪だけで2070kcalあります。こんな食事内容でも1年後実験前と同様な良好な健康状態を保っていました。ただし

この記事は、肉だけを食べ続けたら健康状態がどのように影響されるのかという実験のことを書いたのです。野菜は食べず、本当に毎日肉だけを食べ続けるのです。1日に230gの脂肪と120gのタンパク質を食べていたと書いてありました。期間は1年間。

結果は、健康状態は良好で、肥満するどころか細身になりました。イヌイット(エスキモー)の食生活を白人がためしてみた実験なのです。

面白い話なので、よかったら記事を読んでみてください。

焼かない方がよいのでは?

ただし、気がついたのですが、調理方法が限定されていたのです。「煮るか、ゆでるか、生」でした。焼いてはいなかったのです。

肉の好きな方、考えてみてください。私も肉は嫌いではありません。毎日野菜を食べないで朝、昼、晩、焼肉屋ののれんをくぐって、焼肉だけを食べ続けることはできますか?

多分、途中でギブアップすると思います。続けるうちに体の調子が悪くなるだろうなと思います。

この記事を書いてから、調理方法を考えるようになりました。肉にもコレステロールが結構あります。コレステロールは焼くと変性します。

食事のコレステロールは気にしなくてよいといわれますが、変性したコレステロールは、動脈硬化の原因になり、なかなか厄介者です。

この記事をかいてから、卵を食べる時は、生かゆでるようになり、目玉焼きはつくらなくなりました。

失敗しない半熟のゆで卵をつくる方法を発見しました。

絶対に失敗しない半熟ゆで卵

ゆで卵は固くゆでたものより、半熟の方が美味しいです。ザ・フード・ラボ 料理は科学だには、絶対に失敗しない半熟ゆで卵をつくる方法が出ていました。

つくり方の特徴は、鍋にお湯を沸騰させたら火を止めてしまうのです。

ぼくにとっての理想の半熟卵とは、卵白は完全に不透明でありながらゴムっぽさはなく(70~80℃のどこか)、卵黄はほぼ100%液体(70℃未満)のもの。

これなら神々しく金色に輝く黄身は濃厚で風味もよく、その黄身のソースに浸ったやわらかいベルベットのように滑らかな白身の食感をスプーンで口に運ぶたびに楽しむことができる。

ということで、食品は外から内へと加熱されること、調理温度が高ければ高いほど表面近くと中心の温度差が大きくなること、この2つを覚えていれば、半熟が好きなら冷たい卵を熱湯に沈めて、卵白は固まるけど卵黄は液体に近い状態を作ればいいのだと理解できる。

そこで湯を沸かして卵を入れ、卵白がぎりぎり固まったところで湯から上げようとしたのだが、1つ問題が見つかった。

このやり方だと、卵白の外側に少し火が通りすぎてしまうのだ。だから、鍋に湯が沸いたら火を止め、卵を入れて熱をなるべく逃がさないようにふたをして、それからタイマーをセットする。

これなら鍋の湯が少しずつ冷めるので、加熱しすぎて卵白がゴムのようになる失敗がぐんと減る。

もう1つ大切なのは水と卵の比率だ。卵が多すぎると湯の温度が急激に下がり、きちんと加熱できない。

水が3リットルなら卵は6個まで。もっとたくさん作りたければ何回かに分けるか、あるいはもっと大きな鍋を使おう。

実際のつくり方

  • 水(卵2個につき1リットル)
  • 卵(大)1~12個

卵が完全に沈むだけの深さのある、ふたつきの鍋を使う。鍋に水を入れて強火にかけ、沸騰させる。

卵を入れてふたをし、火から下ろす。表の通りに調理したら穴じゃくしで湯から上げ、すぐに食卓に出す

ゆで時間できあがりの状態最適な用途
1~3分卵白がかろうじて固まり、慎重にむけば形は崩れない。ぼくはサラダやパスタをあえるのにこの1~2分ゆでた卵を使う。

火の通っていない卵がほかの食材とうまく混ざり合うからだ。卵だけでそのまま食すには向かない。

4分卵白はほぼ不透明だが、卵黄近くに少しだけ透明感が残っている。

卵黄はほんのり温かいものの、完全に生

野菜や穀物のトッピングとして。おすすめは白アスパラガス、サヤインゲン、ヌードル入りのスープなど。
5分卵白は不透明だがまだプルプルと揺れ、卵黄近くはようやく固まった程度。卵黄は温かいが完全に生。朝食に。
6分卵白は不透明で、全体がしっかりとかたい。卵黄は温かく、外側から固まりはじめている。朝食に。
7分卵白は完全に火が通り、固ゆで卵と同じくらいのかたさ。卵黄は外側から固まってきているが、中心はまだ黄金色の液状。朝食に。

沸騰させたら火を止めるなんて、いままでやったことはありませんでした。確かに、熱が伝われば白身も黄身も固まっていくので、火を止めた方が、調理時間が少し長くなるかわりに、加減をコントロールしやすくなります。

まとめ

卵は糖質をほとんど含みません。これからの高齢化時代、健康を維持するために、炭水化物を少なめにする低糖質の食事が一般化するのではないかと思っているのですが、卵はとても役に立ちます。

何しろ、価格も安いです。

あっさりした白身には脂質がほとんどなく、コレステロールもありません。その分、こってりした黄身にはコレステロールも含めた脂質があります。そして白身にも黄身にもタンパク質が含まれます。

卵の栄養成分は、ビタミン、ミネラルについては特徴はありません。アミノ酸については、必須アミノ酸9種類すべて含みます。

タイトルとURLをコピーしました