じゃがいもについていくつか記事を書いていますが、簡単にその内容をお知らせします。
私は北海道で育ったので、いも=じゃがいもだと思っていました。ポテトサラダも大好きです。しかし、じゃがいもは芽や皮が緑色になった部分以外にも毒があるとは、知りませんでした。
じゃがいもを凍結乾燥させると毒を抜き長期保存が可能になった
じゃがいもは芽が出たり、皮が色が緑色になるとその部分は毒を含むので食べられません。長いこと芽に毒ができるのだと思っていたのですが、じゃがいもの細胞には薄くてもまんべんなく毒が含まれているのだそうです。
じゃがいもの原産地はアンデスなのですが、そこでのじゃがいもの保存方法は、凍結乾燥させることでした。おまけに踏みつけたりしているのです。そのようにして、毒があって苦くて食べられなかったじゃがいもの野生種をなんとか食べ物にしていた歴史があります。
じゃがいもは、栄養もあり食べて美味しくて腹持ちもよいのですが、いま食べている男爵やメークイーンも細胞内に毒があることは覚えておきたいです。
じゃがいもの栄養成分を調べてみた
じゃがいもは土から掘り出すので根かと思いますが、地下茎です。茎の部分にでんぷんを蓄えています。芽が出たり皮が緑色になったりするのは地下茎だからかもしれません。
じゃがいもの栄養成分の特徴は、水分を抜くとほぼ糖質(でんぷん)であること。しかし、腹持ちがよい割にカロリーは低めです。ビタミンCやカリウムが取り立てて多いわけではないですが、葉物野菜なみにあります。
ジャガイモはスペインから伝わった
ジャガイモは、大航海時代スペインが持ち帰り、そこからヨーロッパに伝わりました。ドイツやオランダではよく食べられています。1570年前後にジャガイモはスペインに持ち帰られて、すぐに栽培されるようになりました。
アメリカで農作物として栽培されるようになったのは、18世紀中頃にスコットランド系アイルランド人がアイルランドからニューイングランド地方にジャガイモを伝えてからで、そこから全米各地に広まったとあります。
アイルランドとじゃがいもの大飢饉
ひょっとして、高校の世界史で習うことなのかもしれないのですが、じゃがいもの疫病が流行し、それが原因でアイルランド人がイギリスへ憎しみをつのらせた話です。
1850年頃、アイルランドでじゃがいもの疫病による大飢饉が起き、100万人が亡くなり、150万人以上が移民として国外へ去って行ったといわれています。直接の原因は、栽培していたじゃがいもがほぼ全滅したからですが、当時アイルランドを植民地扱いしていたイギリス政府の対応が悪く、それが被害を拡大することになりました。食べ物の恨みはおそろしいといわれますが、全くその通りの話です。