胡椒の効果:カレーに使うスパイス

胡椒の効果は、抗菌や防腐作用、辛味成分のピペリンは、痛みの神経に働きます。よく使われる黒胡椒はそのまま飲んだり噛めば胃の調子を整え、からだを温めます。今では当たり前のスパイスですが、大昔は貴重でとても高価なスパイスでした。

黒コショウ

私が子供の頃、1970年代の初めは、黒胡椒は見たことがなかったです。買えるのはビン入りの白胡椒でした。テレビのCMでは胡椒を嗅いで、くしゃみを連発する場面がよく出てきました。よくマネしました。

ラーメン屋さんにGABANの黒胡椒の缶が置かれるようになったのは、1980年代以降です。初めて黒胡椒を使ったとき、辛さに魅力を感じました。

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抗菌や防腐作用

ハーブ&スパイス事典: 世界で使われる256種を読むと大体のことがわかります。

世界中でさまざまな料理に使われている基本的なスパイス。紀元前の時代から、西洋の人々は東洋のペパーに夢中になり、高値で取引された貴重な香辛料だった。

産地によって多少辛みに差はあるが、どんな食材にも合わせやすい。辛みはピペリンという成分で、抗菌や防腐作用があり、消化不良、腹痛、下痢などの症状の改善に用いられてきた。

抗菌化作用も期待されている。インドでは寒い時期になるとブラックペパーを多めに入れて風邪の予防をする。

また、風邪を引いてしまったときには、ブラックペパー、ショウガ、砂糖を加えた特製ホットドリンクを飲むことも。

ピペリンは痛み

ピペリンと出てきました。構造式は下図の通りです。

ピペリン

スパイス、爆薬、医薬品 – 世界史を変えた17の化学物質にはこんなことが書かれていました。

ピペリンを口にして経験する燃えるような辛さは、実は味覚ではなく、痛みの神経が化学的刺激に反応したものである。

反応は、ピペリン分子の形によると考えられる。ピペリンは、口や身体のほかの部分にある痛覚の神経終末に存在するタンパク質にぴたりとはまる。

はまるとタンパク質の構造が変わり、信号が神経を通って脳に達し、「ほー、辛い」などと言うことになる。

胃痛や風邪気味な時に

カレー大全 カレー伝道師の160話にはとても参考になる話が書かれていました。

唐辛子とともに日本人にもっとも身近なスパイスの一つが、胡椒である。あまりにありふれているために、その存在すら忘れてしまいそうになるが、じつはたいへん価値のあるスパイスなのだ。

わたし自身、その効果に驚かされた経験がある。はじめてインド料理店で修行していたころのこと。

食べすぎで胃がもたれたり、胃痛がするときは、黒胡椒を粒のまま飲み下せばよいと、インド人シェフに教わった。

そのとおり実践してみると、たしかに不思議と治まった覚えがある。また、風邪気味のときは胡椒を利かせたスープカレー、ラッサムを奨められ、これまた効果は抜群だった。

みなさんも疲れたときや風邪気味のとき、胃腸が弱っているときは、いつものカレーに黒胡椒を多めに加えてみてほしい。簡単な健康回復法だ。

胡椒には、このほか疲労回復、消炎、鎮痛、整腸消化を促し、風邪や喘息(ぜんそく)、便秘、利尿、むくみ、脂肪燃焼などに効果があるといわれている。

中世以降、インドからヨーロッパに伝わった胡椒が広く浸透していった背景には、味を調えるだけでなく、あのぴりりとした風味の裏に隠された薬膳効果があったからだ。

フルクから胡椒の薬効は、世界中で知られていたのである。

そんな胡椒の使い方のこつを、伝授しておこう。それは、挽き方によって、香りと辛さが大きくちがうことだ。粗めに挽くと香りよく辛さは控えめ。

細かくなるほど、香りは弱くなり辛さが増す。これを頭に入れておけば、使い分けも迷わずにできるはずだ。

とりわけ粗挽きにしたときの歯触りや舌触りには独特の妙味があって、楽しいものだ。

カレーを作るようになるまで、粒胡椒を買ったことはありませんでした。噛むと清涼感があります。胃によさそうだなと思っていました。

身体を温める

インドごはんではこのように紹介されています。料理人の紹介文は面白いです。

「胃を守り解毒をも」

胡椒は常緑のつる性植物。熟す前に花穂を切り取り日干し、あるいはあぶって乾かし黒褐色になった実をとります。

これが黒胡椒、ブラックペッパーです。また、すべての実が熟してから数日水に漬けて外皮を取り日干しし、表面が灰白色になったものが白胡椒、ホワイトペッパーです。

インド料理では普通黒胡椒を使います。大きく黒く表面にしわがあり香りの強いものが良品です。

効用はまず健胃剤。インドでは胃の具合が思わしくない時に粒のままガリガリかじったりします。辛味は血圧を上昇させますが唐辛子ほどの刺激性はありません。

身体を温め解毒します。

中世のヨーロッパでは胡椒は銀と同じ価値を持つ貴重品として取り扱われ、通貨としても使われていました。

日本でも驚くことに、忍者が目潰しに使ったり江戸時代にもうどんの薬味に入れられていたとのことです。

胡椒の辛みは清涼感があり、温めるというより涼しい感じがするように思っていたのですが、温まるのですね。

古代は解毒剤として使われていた

スパイス、爆薬、医薬品 – 世界史を変えた17の化学物質からです。胡椒はインド原産ですが、古くからヨーロッパで使われていました。

胡椒を最初にヨーロッパにもたらしたのはアラブ人とされている。古代のルートは紅海を通り、シリアのダマスカスを経由するものだった。

ギリシャでは紀元前五世紀から胡椒が知られていた。料理用ではなく、医薬品、特に毒薬の解毒剤として使われた。しかしローマ人は、胡椒や他の香辛料を食品に対し大々的に使った。

紀元一世紀、アジアとアフリカ東海岸から地中海に入る品物の半分以上は香辛料で、その多くはインドからの胡椒だった。

胡椒はとても価値があったスパイスで、ずっと高値で取引されていました。そのため、地球規模で胡椒を始めスパイスを探すために大航海時代が始まったそうです。

注意すべき点

ハーブ&スパイス事典: 世界で使われる256種にはこのように書かれていました。

医薬品と一緒に摂取する場合、多量に摂取しない。

まとめ

胡椒は、今では当たり前のスパイスですが、大昔は最も価値のあるスパイスでした。大航海時代、ポルトガルのバスコ・ダ・ガマはアフリカの喜望峰を回るルートでインドに到達し、胡椒の取引を支配下に置きました。

また、スペインのコロンブスは、西へ向かって航海すればもっと短いルートでインドに到達するはずだと、(インドではなく)ハイチに到達し、唐辛子を持ち帰りました。

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