きのこは毎日のように食べているとよいみたい

きのこの効果について調べました。全般的には食物繊維とオルニチンが多く、食物繊維には免疫に関係があるβ-グルカンが含まれています。脂肪肝を予防したり、体重が減ったり、花粉症が軽くなったり、風邪を引きにくくなったりよさそうですよ。ただし、きのこは食用きのこでも食べすぎ(過剰摂取)ると中毒を起こすことがあるので、ほどほどの量にしてください。

ぶなしめじ

先日、β-グルカンってどんなものでなぜ効果があるのか調べてみたという記事を書いてから、きのこに興味をもって、いろいろと調べています。

β-グルカンはきのこに含まれる食物繊維の一つで、免疫細胞を刺激して活発化させる働きがあります。

β-グルカンってどんなものでなぜ効果があるのか調べてみた
β-グルカンが体によいと知って20年くらいたちました。もともとはアガリクスというキノコから知りました。β-グルカンは、どのような構造で、どんな働きをするのか調べてみました。 薬のルーツ”生薬” -科学的だった薬草の効能-を読みました。...

ホクトのきのこレシピ おいしく、きれいに、健康にを読みました。

きのこの会社、ホクトが出す本だから、きのこをもっと食べましょうということがテーマなのですが、なかなか面白い本です。知らなかったことがたくさん書かれていました。

きのこの全般的な特徴

食物繊維が多い、アミノ酸の一つ、オルニチンが多いことが特徴です。

食物繊維が多い

上で書いたことと重複しますが、きのこには食物繊維が多く、特にβ-グルカンが含まれているのが特徴です。β-グルカンは熱を加えても壊れにくい性質があり、調理してもなくなる心配はありません。

オルニチンが多い

オルニチンは、シジミに含まれるアミノ酸の一つで、肝臓の働きをたすけてくれる成分としてよく知られています。二日酔いにはシジミの味噌汁がよいといわれていますが、きのこにオルニチンはとても多く、例えばブナシメジには、シジミの7倍の量が含まれているそうです。

二日酔いにきのこの味噌汁もよさそうです。

エリンギ、マイタケ、ブナシメジ・ブナピーについてそれぞれ特有の効果が書かれていました。

きのこの食品分析

それぞれの効果を説明する前に、栄養成分を見てみましょう。きのこってどんな成分からできているのかと思ったら、ほとんどが水分です。

たんぱく質が多いわけでも、ビタミンが多いわけでもないのです。からだによいといわれますが、多少、食物繊維が多いくらいで、特徴はほとんど感じられません。ちなみに、たんぱく質の量は、牛乳くらいです。

100gあたりの栄養成分
(日本食品標準成分表2015年版から引用)
えりんぎ生まいたけ生ぶなしめじ生
エネルギー19kcal15kcal18kcal
水分90.2g92.7g90.8g
たんぱく質2.8g2.0g2.7g
脂質0.4g0.5g0.6g
炭水化物6.0g4.4g5.0g
カリウム340mg230mg380mg
カルシウムTrTr1mg
マグネシウム12mg10mg11mg
リン89mg54mg100mg
0.3mg0.2mg0.4mg
亜鉛0.6mg0.7mg0.5mg
レチノール活性当量000
ビタミンD1.2μg4.9μg0.6μg
α-トコフェロール000
ビタミンB10.11mg0.09mg0.16mg
ビタミンB20.22mg0.19mg0.16mg
ビタミンC000
食物繊維総量3.4g3.5g3.7g

次に、なじみのあるキノコ、エリンギ、マイタケ、ブナシメジの効果について書いていきます。

エリンギの効果

えりんぎ

エリンギは八百屋さんに行くと1パック150円という感じです。

脂肪肝を予防する

コレステロールを摂りすぎると、肝臓への脂肪沈着が進み、”脂肪肝”と呼ばれる肝障害を患うことがあります。

動物実験により、過剰なコレステロール摂取に加えてエリンギを食べると、肝臓への脂肪沈着を抑えられることがわかりました。

したがって、エリンギには肝障害を予防する、という効果が期待されています。

花粉症の軽減効果&風邪予防の効果が

免疫グロブリンA(IgA)という成分をご存知でしょうか?

人の免疫システムに関わるタンパク質の一つで、消化管や呼吸器の粘膜において免疫細胞から分泌され、微生物やウイルス、アレルゲンなどと結合して、体内への侵入を阻止する働きを持っています。

16人の成人に1日100gのエリンギをお好みで調理してもらい、2週間摂取してもらったところ、16人中11人において、この免疫グロブリンAが増加していました。

マイタケ

マイタケは1パック100~150円で買えます。味が結構あって、味噌汁にいれるとだしが濃く出ます。

肌荒れを改善する

皮膚はストレスの影響を受けやすい部分です。ストレスがかかると、皮膚機能が悪くなり、肌荒れやアトピー性皮膚炎が悪化することが知られています。

さまざまな実験の結果、マイタケを食べることで、①ストレスによる皮膚バリア機能の低下を予防できること、②ストレスによる表皮の血流量の低下を抑制できること、が明らかになりました。

この結果より、肌荒れの改善や美容促進効果などが期待できることがわかりました。

抗アレルギー作用

免疫細胞の一つであるマスト細胞は、花粉などのアレルゲンに反応してヒスタミンというアレルギー反応の引き金となる物質を放出します。

マイタケの成分にはマスト細胞のヒスタミン放出を抑制する働きがあり、アレルギー症状の予防、改善に効果が期待できることがわかりました。

ブナシメジ・ブナピー

下の画像はブナピーです。ブナピーは白いきのこです。形はブナシメジと変わりありません。ホクトのサイトを読むと、ブナシメジの色の白いもの同士を交配してできた白いきのこのことをブナピーと呼んでいます。(出典

この記事の一番上にある画像がブナシメジです。

インフルエンザ予防に

動物実験において、インフルエンザ感染後の生存率の低下が抑制されたり、体重の低下が抑制されるなど、感染症状を軽減させる効果が見られました。

ブナピーが動脈硬化を抑制?

血液中に過剰なコレステロールがあると、動脈硬化が進行します。動脈硬化は動脈瘤(どうみゃくりゅう)の原因になったり、血栓ができやすくなって、心筋梗塞(こうそく)、脳梗塞などの原因になります。

ブナピーは、血中コレステロールを低下させて、動脈硬化を抑制する効果が期待できることがわかりました。

 ホクト社員さんの声を読むと

ホクトの社員さんは、当たり前ですが、自社のきのこをよく食べています。風邪を引かなくなった、入社以来、花粉症が年々軽くなっている、1年で8キロやせた、便通がよく、肌がきれいになったと書かれていました。

このような話は、私も食品会社に勤めていたのでよくわかりとても参考になります。勤めていると、きのこ好きになるに決まっています。うらやましい。

気になること

培地の放射性物質検査

震災後、しばらくしてから(ホクトというわけではないですが)問題になっていました。私も覚えています。原木や培地になる木くずが問題だったようです。これについてはこのように書かれていました。

きのこの栽培に使用する培地は、毎月放射性物質検査を、透明性の高い第三者検査機関に依頼し、検出されないことを確認しています。

どうぞ安心して安全なホクトのきのこをお召し上がりください。

きのこは洗いますか?

きのこをパックから出して、さっと洗っていましたが、果たして洗った方がよいのか時々思うことがありました。かなりコントロールされた環境で栽培されているだろうと思ったからです。

やはり、洗う必要はないそうです。

洗わないで調理する

ホクトのきのこは、水洗いが不要です!というのも、「きのこセンター」という工場の中に、栽培に適した自然環境を再現し、直接人の手にふれない環境で栽培しているからです。

ホクトの社員がセンターに入るときは、手、靴の消毒はもちろん、服についている細かいホコリや髪の毛などもしっかりとり除くという、徹底した衛生管理を行っています。

このような清潔な環境で育ったきのこですから、洗う必要はありません。逆に洗ってしまうと水っぽくなってし、きのこのおいしさが半減してしまいます。

どうしても気になる方は、サッと軽く水洗いするか、濡れたキッチンペーパーで拭く程度でもいいでしょう。

きのこの食べすぎ(過剰摂取)には注意して下さい

ところで、おいしいきのこは一度にたくさん食べても平気なのだろうか?そう思って調べてみると、やはり食べすぎには注意する必要があるようです。食用きのこでもたくさん食べると中毒を起こすという論文を発見しました。

ほどほどの量がよいのです。

日本における最近のキノコ中毒発生状況という論文を発見しました。

一般的にキノコは食物繊維を多量に含み消化されにくいため,胃腸の過敏な人や多量に摂食すれば胃腸障害を起こすことがあり,とくにイグチ,カヤタケの食用種での症例が多い。

また,たとえ食用キノコであっても微量な有害物質を含むものが多く,通常の摂取量では代謝,排泄されるが,個人の体質や過剰な摂食により中毒症状を起こすことがある。

とくにキノコに含まれる微量な有害成分には熱に不安定で調理などにより分解するものが多いが,マイタケ,ムラサキシメジ, シイタケ, マツタケなどを生食して,また加熱が不十分だと吐き気,嘔吐,腹痛,下痢などの胃腸障害やアレルギー症状を起こすことがある。(中略)

とくにシイタケにはホルムアルデヒドが含まれるため,過剰に摂取してシイタケ皮膚炎や胃腸障害を起こす症例が多数報告されている。また,マツタケにはガダベリン,ヒスタミンなど不揮発性アミン類似の仮性アレルゲン物質が含まれるため,アレルギー性胃腸炎を起こすことがある。

ニオウシメジ,マイタケ,エリンギ,スギヒラタケなどは食用キノコであるが,シアン産生キノコとして知られており,シアン化水素含有量の多いキノコを大量に食べると中毒を起こすことがある。

NOTE

きのこのおいしさを知ったのは、ずっと昔、山小屋で働いていた時でした。バターや油で炒めると、とてもおいしいのです。

おいしくてからだによいのがいいですね。そして1パック100円程度でいつも八百屋さんで買えるのもよいところです。

きのこもサプリメントに加工されると、急に値段が上がり、中身もなんだかわからなくなります。売るのが大変なので、最初に効果が強調されますが、私はサプリメントは嫌いなので買いません。

昔からきのこを食べると体によいとよく知られています。特有の効果があるから食べるというより、きのこはおいしくて食べているとついでにこんな効果もあると思っていただければよいと思います。

1パックだいたい100円で、おいしくてからだにもよいきのこ。毎日のように食べるようにしたいものです。

最後にホクトのサイトへリンクを貼っておきます。

きのこで菌活!おいしいきのこはホクト
おいしいきのこはホクト♪ のHP|きのこの料理レシピ、きのこの健康情報、きのこの種類の紹介など、きのこに関する情報が盛りだくさん! 企業・IR情報もご確認いただけます。
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