ターメリックの効果:カレーに使うスパイス

ターメリックについて詳しく調べてみました。主にターメリックの効果についてです。ターメリックはカレーに使うスパイスの中の一つです。

ターメリック

ターメリックはカレーの黄色を出す成分です。ショウガの仲間です。ターメリックはウコンといわれますが、正確には秋ウコンのことです。ウコンには春ウコンと秋ウコンがあり、同一のものではなく、近縁種だそうです。

からだにはどんな効果があるのでしょう?

肝臓を守る

ハーブ&スパイス事典: 世界で使われる256種を読むと大体のことがわかります。

カレーパウダーに欠かせない材料で、カレーの黄色はこのスパイスの色。染料の目的で使用されていたとの記述も多くある。

苦みがあるが、コリアンダーパウダーやクミンシードパウダーなど、ほかのスパイスと合わせると食べやすくなり、インドのカレー料理全般によく使われる。

南アジア料理でも頻繁に使用されている。西洋ではブレンドマスタードに入っている場合もある。

ターメリックの色素成分はクルクミンと呼ばれ、抗酸化力が高いといわれており、アジアでは強壮剤や肝臓病の改善などにも利用されている。

肝臓や胆のう機能を促すため、アルコール性肝炎の予防などにも。軟膏に混ぜて皮膚疾患に処方される場合もある。

アーユルヴェーダでは、ターメリックは天然の抗生物質として考えられている。漢方の生薬「鬱金」としては、気をめぐらす効能があるため、精神の不安症状の緩和、血流障害の改善などにも処方される。

アレルギーを予防する

ターメリックはカレーに必ず入れます。粉っぽいショウガみたいな風味があります。苦いです。

ターメリックの主成分はクルクミンとその類似化合物です。クルクミンについて研究や実験が行われているようです。

クルクミン

クルクミンは、Ⅰ型とⅣ型のアレルギーを緩和する効果が報告されています。Ⅰ型は、たとえば、アレルギー性鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎に関係があります。IgE抗体が肥満細胞に結合することで、ヒスタミンなどアレルギー関連物質が放出されて起きます。

花粉症の季節になると、よくテレビCMでも流れます。

Ⅳ型アレルギーは、金属アレルギーやウルシかぶれが該当します。アレルギーの原因となる抗原と反応したT細胞から出た生理活性物質によって起きます。

動物実験では、クルクミンがこれらのアレルギーを抑えることが分かりましたが、なぜ抑えるのかは分かっていないようです。

この実験でのクルクミンの投与量は、体重六〇㎏の人なら六〇〇mg~二.四gにもなる量です。一皿のカレーに含まれるクルクミンは五mg程度ですから、カレーを食べてアレルギーを予防するのはむずかしいでしょう。

スパイスなんでも小辞典にはこのように書かれていました。

しかし、足りないからといって、ターメリックを買ってきて飲んだり、クルクミンのサプリメントを買って来て飲む気にはならないです。

カレーを食べる頻度を増やそうと思いました。私、カレーが好きで、毎日カレーがでてきてもOKです。

生理痛や上腹部痛に

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典にはこんな効果が書かれていました。

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典
世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典は、漢方の理論に基づいて、120種類の食材の効能が解説された本です。みんな普通の食べものばかりです。

「気(き)」の巡りをよくし、血流を改善するため、生理痛や肩こり、おなかが張って起こる上腹部の痛みなどに有効。

また、胸のつかえ感をとったり、心を安定させる働きもあり、気持ちの高ぶりによる鼻血を止めるのにも用いられます。

消化をよくする

丁宗鐵先生編著のスパイス百科 ~起源から効能、利用法まで~にはこのように書かれていました。

肝機能強化作用,利胆作用,抗動脈硬化作用,抗潰瘍作用など多彩な効果が報告されている.主成分クルクミンに由来する作用が中心になり,食用,サプリメントとして幅広く使用されている.

消化器系への作用

消化機能改善効果が認められており,また動物実験においても胃液分泌促進作用や胃粘膜保護作用,胆汁酸排泄促進作用が報告されている.

肝臓に対する作用

肝臓における脂質過酸化を抑制し,血清ALT(GPT)値が高めの成人においてALT,AST(GOT)値の低下が認められた.またクルクミンはラットにおいて四塩化炭素による肝障害を抑制した.

炎症・免疫・がんに対する作用

関節炎患者において痛みを抑制した.またクルクミンは,ラットにおいて抗浮腫作用を示した.

抗酸化作用

クルクミンほかに由来する強い抗酸化作用がある.

厨房での切り傷や火傷の応急処置に

カレー大全 カレー伝道師の160話にはこんな話が書かれていました。

日本でもターメリック=ウコンが、栄養補助食品として着目されている。これは、ウコンの黄色い成分クルクミンが俗に活性酸素を抑制し、抗酸化や抗がん、殺菌作用に効果があるとされているためだ。

また、沖縄地方ではウコンは酒飲みの友といわれるほど、二日酔い防止や肝機能の保護にもすぐれているといわれる。

ターメリックにも、老化、生活習慣病などに有効とされるほか、抗がん作用食品リストであるデザイナーフーズが発表されたときに、上位にリストアップされた経緯がある。

インドの人たちもこのターメリックの効果をよく認識しているようで、幅広く活用している。

台所で切り傷や火傷を負ったとき、応急処置としてターメリックの粉を傷口にふりかける。そうすると止血も早く、化膿もせずにすぐに治癒する。

また、インドの女性たちは、ターメリックとヨーグルトを混ぜたものを顔や腕に塗りつけてパックに使う。ターメリックには美肌と脱毛効果もあるらしい。

しかし、もっと効率がよいのは、食事として自然に摂り込むことだ。ターメリックそのものには苦みがあるし、使いすぎると料理の色合いも濁ってしまう。

毎日少量ずつ摂るようにするほうが、かえって効率はよいだろう。

たまに包丁で切り傷ができたりします。そんなときにはためしてみようと思いました。こういう作用があるということは、お腹の中でも同じ効果を持つんだろうなと思います。

注意する点

ハーブ&スパイス事典: 世界で使われる256種からです。

妊娠中または授乳中に使用しない。胃潰瘍、胃酸過多、胆道閉鎖症の場合は使用しない。胆石の場合は医師に相談のこと。過剰摂取、または長期にわたる大量摂取は控える。

まとめ

カレーは刺激物だから、お腹の調子の悪いときは食べてはいけないなんて、ずっと思い込んでいました。自分でスパイスを揃えて作るようになると、そんなことは誤解だとわかるようになります。

ターメリックに、傷を早くなおしてくれる働きがあるなら、カレーはお腹の調子が悪い時に食べてはいけないどころか、むしろ、食べてよいものと考えてもよさそうですね。

スパイスカレーについては、スパイスカレーを自分でつくって食べようを読んでみて下さい。

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