PCオーディオということばを聞いたのは何年前だったか。遅ればせながら、私もPCオーディオの環境を整えました。必要なものは、数千円で買えるコンバーターと、数メートルのケーブルだけです。再生ソフトはfoober2000です。
CDを長時間再生したい
ずっと手持ちのCDをPCの中に入れて、PCをプレーヤーにしようと思っていました。
私はクラシック音楽が好きで、CDを300枚くらい持っています。PCをプレーヤーにすると、たとえば、ベートーベンの交響曲を1番から9番まで順番に聞くことができるようになります。
そんな長時間再生ができる聞き方をしたいなと思っていました。
問題はケーブルの取り回しだった
しかし、面倒だなと思っていたのは、長いケーブルを用意することと、USB-DACというコンバーターが必要なことでした。
それで、何となくCDも普通に聞けるからまた今度でいいやと思いながら何年も経ってしまいました。
しかし、今回PCをプレーヤーにしてみようと思ったのは、ある日計算してみたら、自分の持っているCD全部が512ギガのSDカード1枚に入ってしまうことがわかったからです。
まだこの容量のカードは2、3万円しますが、値段が下がるのは時間の問題です。自分の持っているCDを全部持ち歩ける時代が来たのかと、少々驚いてしまいました。
それで、その気になりました。
foober2000
再生ソフトはfoober2000を使うことにしました。以前からよく知られたソフトです。設定が必要ですが、ネットで探せば、いろいろな方がすでに詳しく紹介してくれています。
ダウンロード
foober2000のダウンロードは、こちらの公式サイトからが一番よいでしょう。タブを切り替えるとcomponentもダウンロードすることができます。
インストール
インストールと基本設定について一番新しい記事を探しました。
その他の設定
高音質化
アルバムアート(カバーアート)を表示
フルデジタルアンプにはDDコンバータが必要
私が使っているアンプは、いまはない新潟のメーカーですが、ラステームシステムズのRDA-520。買ったのは2012年。デザインが悪いのですが、42000円でこんな音が出るのかと思いました。
それにB&Wのノーチラス805をつなげています。
このアンプはPCから直接USB入力ができるのですが、どうも過去にやってみた方の記事を読むと、ノイズが混ざるとか、やや甘い音になるらしいです。
これを解消するには、間にコンバーターを入れることが必要みたいです。
フルデジタルアンプにDACは使えない
ラステームシステムズのRDA-520は、フルデジタルアンプなので、アナログ入力ができません。いまはDAC(D/Aコンバーター)がたくさん売られていますが、DAコンバーターは、アナログ信号を出力します。
私の場合は、DDC(D/Dコンバーター)が必要なのでした。
PCから出した音がどんな感じなのか、特に高いクオリティを求めているわけではないので、まずはうんと安いものを探しました。
[Signstek]Audio USB-DAC ヘッドフォンアンプ
これをアマゾンで¥ 3,599で買いました。
レビューにこんなことが書かれていました。DDCで使えるようです。
DACとしてではなく、44.1KHz/48KHzのDDCとして使用しています。
結局[Signstek]Audio USB-DAC ヘッドフォンアンプは使えなかった
電源はUSBから取るタイプです。
付属して来たUSBケーブルをこのDACに入れて、光出力端子から光ケーブルで出しデジタルアンプRDA-520に入力しました。
私のPCはwin10です。このDACはすぐに認識されました。
しかし、いつまで経ってもRDA-520のランプの点滅が止まらず音が出ません。もう1台あるノートPCから同じように接続してみましたがだめでした。
USBケーブルも光ケーブルも別な物に交換してみましたが、全部だめ。不良品だったのか、それともRDA-520と相性(?)があるのかわかりません。交換不可だったので、残念ながら返品しました。
オーディオみじんこさんに相談
さて、どうしたものか。こんな時は、友人のみじんこさんに相談するに限ります。聞いてみると、今は、USB/DACはたくさん出ているが、USB/DDCはほとんどないのだとか。
みじんこさんは、オーディオみじんこのオーナーです。
しかし、みじんこさんはDigiFi No.15 特別付録D/Dコンバーターつき号の基板をケースに入れたものを持っていて貸してくれるというので、お言葉に甘えることにしました。下の写真のようにかなり小さいものです。
さらに、D/Dコンバーターからの出力が、同軸デジタルだけなので、5mのケーブルを作ってもらいました。
PCからUSBで出力したものを、DigiFi のD/DコンバーターのTYPE-B端子(プリンターの入力端子と同じ)から入力。
そして、D/Dコンバーターからは、同軸ケーブル(coaxial cable)で出力し、RDA-520に接続します。
CDと変わらない音が出た
早速、Beethoven Sonatasを聞いてみました。念のため1枚目をCDプレーヤーに入れ、PCとプレーヤーを交互に切り替えながら聞き比べてみましたが、私の耳では違いがわからなかった。十分、いや十二分によい音です。
素晴らしい。
まとめ
私はフルデジタルアンプを使っているので、PCを音楽プレーヤーにする場合、DDC(D/Dコンバーター)が必要でした。
しかし、一般的には、DAC(D/Aコンバーター)があればよいと思います。古いコンポをお使いの方でも、プリメインアンプにはアナログ入力端子があります。PCから出力した音声データを再生することができます。
DAC(D/Aコンバーター)は高いものから数千円で買えるものまでたくさんあります。それと数メートルのケーブルがあれば、簡単にPCオーディオの環境を整えることができます。
一度やってみると、とても便利で、あともどりできないような魅力があります。