大豆もやしはブラックマッペ、緑豆もやしと比べて栄養成分に違いはほとんどありません。ブラックマッペは、豆カレーでよく使うウラドダルのことです。緑豆は春雨にも使われますが、豆カレーでもムングダルと呼ばれるよく知られた豆です。
大豆もやし、ブラックマッペもやし、緑豆もやしの栄養成分を比較した
私が通っている八百屋さんには、いつももやしが3種類、緑豆もやし、ブラックマッペ、大豆もやしが並んでいます。
もやしは売れ残らないように、最後は10円なんて値段になることがあります。しかし、大豆もやしはもともと値段が高いのでそんな捨て値にはなりません。
緑豆はカレーにも使うムングダルと呼ばれるので知っていますが、ブラックマッペは知りません。また、これらのもやしは栄養成分としてどんな差があるのだろうと前から思っていました。
早速調べてみましょう。
緑豆
緑豆は以前、買って来て発芽させてもやしを作っていました。緑豆を挽き割りにしたものはムングダルといってカレーに使います。
すぐ発芽するのが特徴
私が緑豆を発芽させた記事があるのでそちらをご覧下さい。緑豆を発芽させてみようという記事と、緑豆もやしってスプラウトか?発芽させてみたという記事です。
実際に発芽させてみると、24時間でほぼ100%の発芽率となり驚きました。緑豆は乾物屋さんにたいていあるので、自分で発芽させてもやしを作ってみるのもよいですよ。
ブラックマッペとはウラド豆
ブラックマッペは、ウイキペディアによるとケツルアズキ、黒緑豆といわれ、緑豆と同じ系統の豆のようです。もう少し調べてみると、ウラド豆、ウラドダルのことであり、これもカレーによく使う豆です。なんだ。
ウラド豆 皮付き 1kgはアマゾンでは送料込みで980円でした。添付されている別の画像を見ると黒い緑豆だとわかります。
ウラドダルは買ったことがなかったので、今度行きつけのインド食材屋さんで買ってこよう。
もやしの栄養成分を比べる
ブラックマッペと緑豆は同系統なので似ているだろうと思いました。大豆とどのくらい差があるのか興味がありました。
しかし、表にしてみると大豆にはカリウムが多少多いくらいでそれほど大きな差がありません。大豆は良質なタンパク源で、また、油糧作物として大豆油をしぼります。乾燥大豆のたんぱく質は17%程度。また脂質は20%程度あるのですが、発芽させた大豆もやしは下の表にある通り。
大豆はもやしにすると他のもやしと栄養はあまり変わらない
もやしは90%以上水分になっています。参考まで、ゆでた大豆100gの栄養成分も追加しました。もやしとして芽が伸びると、大豆の栄養分は消化され、伸びた芽はほとんどが水分であるということですね。
もやしにするとビタミンCが増えるという話があります。たしかに、ゆで大豆ではTr(痕跡)だった数値が5mgになっていますが、ビタミンCは1日100mgくらい必要なので、ないよりはマシという程度でした。
極地など、まったく新鮮な野菜がとれない環境だったら意味があるかもしれませんね。
国産 黄大豆 ゆで | だいず もやし生 | ブラックマッペ もやし生 | りょくとう もやし生 | |
カロリー | 176kcal | 37kcal | 15kcal | 14kcal |
水分 | 65.4g | 92.0g | 95.0g | 95.4g |
たんぱく質 | 14.8g | 3.7g | 2.0g | 1.7g |
脂質 | 9.8g | 1.5g | Tr | 0.1g |
炭水化物 | 8.4g | 2.3g | 2.7g | 2.6g |
カリウム | 530mg | 160mg | 71mg | 69mg |
カルシウム | 79mg | 23mg | 15mg | 10mg |
マグネシウム | 100mg | 23mg | 11mg | 8mg |
リン | 190mg | 51mg | 28mg | 25mg |
鉄 | 2.2mg | 0.5mg | 0.4mg | 0.2mg |
亜鉛 | 1.9mg | 0.4mg | 0.4mg | 0.3mg |
レチノール活性当量 | Tr | 0 | 0 | Tr |
ビタミンD | 0 | 0 | 0 | 0 |
α-トコフェロール | 1.6mg | 0.5mg | 0.1mg | 0.1mg |
ビタミンB1 | 0.17mg | 0.09mg | 0.04mg | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.08mg | 0.07mg | 0.06mg | 0.05mg |
ビタミンC | Tr | 5mg | 11mg | 8mg |
食物繊維総量 | 6.6g | 2.3g | 1.4g | 1.3g |
※日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用 |
もやしは必ず加熱して食べる
もやしは水栽培ですぐにできるので、農薬をかける必要はありません。しかし、大腸菌をはじめとする細菌が増殖しやすい食品であり、ウイキペティアによれば、消費者が購入する時点で平均して1gあたり100万 – 1000万の細菌があるといわれています。
水で洗って生のまま使うと食中毒の危険性があります。調理するときは、加熱する必要があります。
もやしの保存方法
袋を開けずに冷蔵庫の野菜室や冷蔵室で保存します。すぐに使わないと袋を開けたときににおい始めます。保存して使うものではないです。できるだけ早く使いましょう。
まとめ
この記事を書くまで、大豆もやしは栄養が豊富ではないかと思っていました。大豆は畑のお肉と昔からいわれています。
しかし、大豆もやしも緑豆もやしもブラックマッペも、栄養成分としてはそれほど大きな差がありません。一方、原料として大豆は価格が高いのと、発芽させるのには手間がかかります。ただ、味は大豆が一番おいしいかも。
私は納豆を毎週仕込んでいて、定期的に大豆を買っているので値段が分かります。
実際、大豆もやしは八百屋さんで70円くらい。緑豆もやしは30円くらいです。しかも、緑豆はすぐに発芽してくれます。大豆もやしの扱われる量が何となく少ないのは製造者にとって手間がかかるからだろうなと思います。
しかし、もやしの栄養は、どれもそれほど変わらないです。それが私が調べた結果です。