ヨガを始める人は、最初は柔軟性を求めると思います。ある程度柔らかくなったら、ヨガを惰性にしないよう困難度を上げるために、また、繊細な感覚を養うためにもバランスのポーズを入れましょう。
柔らかくすることに慣れて来たら
ヨガを始めると、まず、体を柔らかくすることを考えます。女性はもともと柔軟性の高い人が多いようですが、男性、特におじさんになると、体が固まっていて、なかなか柔らかくなりません。
まずは柔らかくすることが目標です。
そして、だんだん慣れて体が柔らかくなってきたら、次は、バランス系のポーズもメニューに入れることをおすすめします。
バランス系のポーズを練習するのは、二つ意味があると思います。
- 毎日のヨガを惰性にしないよう困難度を上げておくこと。
- 体のクセを矯正するため。
ヨガに慣れて、毎日継続することができるようになると、それで満足してしまうようになります。(私の経験です)
もちろん、それでも、やらないより毎日やった方がずーっとよいのですが、惰性になると進歩がなくなります。具体的には、現状維持が毎日続いて、柔軟性も変化がなくなります。もちろん、柔らかくはなっているのですけれども。
体が柔らかくなってくると、毎日繰り返しているとその柔軟性は維持できます。しかし、バランス感覚は毎日変化していて、微妙な感覚を維持するのはなかなかむずかしいです。
たとえば、基本のポーズですが、片足をそけい部につけて立つ片足立ちのポーズがあります。しかし、目をつぶると途端に難易度がぐっと上がります。最初は数秒も持たないです。そして、体に左右差がかなりあることがわかります。
あれっ、こんなに私の体はズレているのかなと思います。
バランスがうまく取れず、昔の古傷を思い出す
私の場合ですが・・・。
もう、30年以上前の学生の時(多分20歳)のことですが、倉庫作業のアルバイトをして少し高いところから飛び降りて、右足を痛めました。
今思うに、右足の人差し指をどうも骨折かヒビが入る程度のケガをしていたのではないか(?)と思います。すぐ直るだろうと、しばらく足をかばって歩いていたら、それがクセになったようです。
その後、サラリーマンになり、新品の固い皮靴を履くと、しばらく右足のかかとの右側が皮に当たることに気がつきました。それで、どうやら人差し指をかばって右足の外側(小指側)を使って歩いていて、多分、詳細に調べると、右足が小指側に曲がっているんだろうなと思いました。
そのバランスを取るためなのか、カバンを左手に持つようになりました。こうすると、両方の足裏の接地感がちょうどよいのです。
もちろん、カバンを持たない時はいつも通りですからクセが直るわけがありません。こんなことを意識し始めたのは30歳を過ぎてからです。
バランスのポーズを始めると、自分の体のアンバランスさがよくわかるようになります。そしてそれを調整したいと思います。
陸上部員みたいになりたい
私はいつも駒沢公園を走っています。時々、陸上競技の大会があるのですが、特に高校生の走る姿の美しさには感心します。
体が細く体重が軽いこともあるのでしょうが、ウオームアップで軽く走ったり歩いている時でも、関節で力をあまりロスしていない感じがするのです。
中高年のランナーは個人差はありますが、どうしても関節で体重を受け止めて走っているように見えます。
繊細なバランス感覚が得られると、若い陸上部員が歩く姿に近づけるのではないかと思っています。
まとめ
バランス系のポーズを練習すると、自分の体の「ズレ」が嫌でもわかるようになり、それをなんとか矯正したいと思うようになります。
ヨガを始めた時は、柔らかくしたいという気持ちが強いと思います。前に倒したり、左右にねじったり、後ろに反ったりと力を使います。
しかし、バランス系のポーズは、繊細なバランス感覚と、集中力を使うことになり別な種目になります。難しさが変わりますが、よい刺激になります。