ピントグラス(PINT GLASS)をかけると、両目のピントがあってはっきりくっきり見えました。中心部分の度数が+2.50Dで、一番外側の+0.60Dに向かって滑らかに度数が下がるレンズにその理由があります。
両目のピントがばっちり合った
先日、渋谷の東急ハンズに行ったとき、新しいタイプの老眼鏡が置いてあることに気がつきました。かけてみると、今までにないくらい、はっきりすっきりよく見える。
たとえ話をすると、眼科に行って視力検査をする時、目薬を差してメガネをつけて次々レンズを差し替えて行きますが、その時にピントがクッキリ合うレンズを入れてもらった感じに似ています。目が楽になる感じ。
私の老眼は左右差が出ていて、右目の方がきつく、既製品では右のピントが合っていない日や時間帯もあります。
少々高いですが、これはよいものだと思い、カタログをもらって来ました。もちろん、買う前によく吟味するためです。
カタログを読むと、「独自開発の累進多焦点レンズ」と書かれていて、なにやら特別なレンズを使っているようです。
アマゾンでも販売されていました。いろいろなタイプがありますが、一番レビューの多いものを貼っておきます。
※買う前にまず、どこかで実物を試してみることをおすすめします。
中心が+2.5で一番外が0.6まで度数が変化する
中心が一番度数が強く、周辺に向かって少しずつ度数が下がって行くレンズを使用しています。
カタログにはこのように書かれています。
独自開発の累進多焦点レンズを搭載
(老眼度数:+0.60D~2.50D)レンズの中心部分(+2.50D)から外側(+0.60D)に向かい滑らかに度数が変化する累進設計を採用。自然な焦点(ピント)移動と歪みの少ないクリアな視野を可能にしました。さらに複数の度数を持った多焦点レンズを採用することにより、このピントグラスひとつで幅広い老眼視力の方に快適な視界を提供いたします。
注意事項も書かれていました。念のため。
この商品は老眼の視力補整以外の用途で使用しないでください。近視や乱視、遠視の補正機能はございません。
ピントグラスの公式サイトがありました。
じっくり読んでいくと、「特許取得済み」とありました。どんな特許だろう?早速調べました。
レンズは特許取得済み
老眼鏡レンズおよび老眼鏡というタイトルで、特許6485888号の公報がありました。読んでみると、このような問題を解決する老眼鏡のようです。
ピント合わせで目が疲れることを解消し、朝晩の視力の違いに対応する
度数が決められた通常の老眼鏡では、決められた距離以外はピントが合わず、また、朝晩の視力の違いによってピントに違いがでることには対応できません。
使用者の視力に合わせた老眼鏡は、眼科での視力検査や眼鏡店での調整が必要で費用も高くなる。しかも老眼は症状が出始めて暫らくの間は年々進行するために何度も作り直す必要があり、視力検査の煩わしさや高い出費を繰り返すことが多い。
しかし、手間や費用がかかる割に、予め設定した距離以外には適合しないため、使用者が無意識に眼でピントを合わせようとして却って眼精疲労や肩こりを生じる原因になっていた。
遠近、中近又は近々両用眼鏡は、見たい距離が複数ある場合に対応するものであるが、焦点距離が異なるレンズ領域の境界部分で度数が急激に変わるため、視線を動かすときに目眩を起こす等の問題がある。
また、未設定の距離( 例えば中間距離) ではよく見えず、朝の起床直後と疲れが出る晩の視力違いにも対応していない。そのため、折角、注文製作しても老眼鏡を頻繁に外したり、度数の違う別の老眼鏡に掛け直したりすることがある。
私は度数の違う老眼鏡を何本も持っているわけではないので、その点は関係がないのですが、黄色のラインマーカーを引いた部分はよく分かります。
見えにくいと自分でなんとかピント合わせをするので、目がかなり疲れます。また、目の疲労具合によって見え方が変わるので、その時々によっては見えにくいことがあります。
カタログに書かれていた説明では、中心部分が一番度が強く、周辺に向かって少しずつ滑らかに度数が小さくなっていくレンズだということです。
特許公報の「発明の効果」を読むと、このレンズの働きがわかります。度数調整を無意識にできることが一番のポイントで、老眼に左右差がある私がこの老眼鏡をかけてくっきりはっきり見えたのは、それが理由です。
無意識にピントが合うレンズ領域を探すことができる
度数が違う微小なレンズ領域の中から、見たものに一番ピントが合う領域を無意識に選択でき、朝晩の視力の差があるときも、左右の視力が違う場合でもピントを合わせられます。
度数が少しずつ異なる膨大な個数の微小レンズ領域の中から、使用者が見たい距離に適合する度数の微小レンズ領域を自らの脳の働きで無意識に選択して、その微小レンズ領域を通して見たい距離を明瞭に視認できるようになる。すなわち実質的に度数が自動調整されるので、視力検査や度数調整等が不要になって費用負担も少なく済む。老眼進行で視力が経年変化しても、使用者の脳が見たい距離に適した微小レンズ領域を適宜選択して対応するため、老眼鏡を作り直す必要がない。
使用者の見たい特定距離に合わせた度数のみに予め固定される従来の老眼鏡と異なり、
一枚のレンズに多くの度数が備えられているので、その都度、見たい距離に合わせて度数調整が行うことができる。したがって、例えば読書、スマホ画面操作、パソコン画面操作、テレビ観賞、その他の様々な使用状況や、朝晩の視力変化等についても同じレンズで対応可能となる。したがって、使用者が老眼鏡を頻繁に外したり、度数の違う別の老眼鏡に掛け変えたりしなくても済む。(中略)上記老眼鏡用レンズを両眼部に備える老眼鏡によれば、上記効果が得られることは勿論
、左右視力が多少異なる場合も同じレンズを使えるので、結果として製作コストを抑制することができる。
なかなかよい発明だと思いました。
まとめ
まず、中心部分が+2.50なので、それほど老眼がきつくない方には合わないと思います。(もっと度数の小さいものも新製品で出ているようです)
また、私は両目のピントがくっきり合ったことに感動して、あまり他の部分をよく見なかったのですが、アマゾンのレビューでは、フレームが弱いという意見も書かれていたので、また東急ハンズに行ったときによく見てから決めようと思います。