ビタミンKに過剰症はない

この記事では、ビタミンKについて、ビタミンKの特徴、作用、欠乏するとどうなるのか。また過剰摂取で害はあるのか。多く含まれる食品と1日の摂取量、発見の歴史について調べました。

茶

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ビタミンKの特徴

ビタミンKは血液凝固に関係しているビタミンです。不足すると出血を起こしやすくなります。腸内細菌もビタミンKをつくってくれます。

ビタミンKにはビタミンK1とビタミンK2と2種類あります。

  • ビタミンK1・・・植物の葉緑体でつくられる。フィロキノン。
  • ビタミンK2・・・微生物によってつくられる。メナキノン。

下の図に構造式を書きました。見ていただくとわかるように、ナフトキノンを共通の構造として、横に長く伸びた側鎖構造が異なるフィロキノン(ビタミン K1)とメナキノン類(ビタミン K2)があります。

メナキノン-4とメナキノン-7は同じ構造の側鎖の長さが違っています。

メナキノン-4(ビタミン K2)は動物性食品に広く分布し、メナキノン-7は、納豆菌がつくるものです。メナキノン-7は、もちろん、ビタミン K2に数えられます。

ビタミンK

ビタミンK

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ビタミンKの作用

  • ビタミンKの働きは、血液凝固と骨の代謝、動脈の石灰化を抑制することです。

ビタミンKの作用について図解入門よくわかる栄養学の基本としくみに書かれていました。

図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ
ビタミンについて簡単にまとめて話してくれといわれた時に使った『図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ』をご紹介します。むずかし過ぎず、かんたん過ぎない。やたらと構造式が出てこない本です。

血液凝固

ビタミンKが作用するタンパク質はいくつか報告されており、中でも血液凝固に関するタンパク質はその代表です。

血液が凝固する際には13の凝固因子が働きますが、ビタミンKはこのうち4つを作るために必要です。

このため、ビタミンKが不足すると、出血したときに血が固まらなくなります。

骨の代謝

ビタミンKは初め、血液凝固に関係する働きしか知られていませんでした。しかし研究が進むうちに、オステオカルシンというタンパク質にも関係していることがわかってきました。

オステオカルシンは骨の石灰化や、骨にカルシウムを貯める際に必要なタンパク質です。ビタミンKは骨からカルシウムが溶け出すことも抑制しているので、ビタミンKが欠乏すると、骨粗しょう症が起こります。

日本では、東日本の方が西日本より骨粗鬆症が少ないのですが、その理由として、ビタミンKを含む納豆を多く食べることが考えられています。

西日本の方が強い日差しのため活性型のビタミンDが産生されやすく骨が強くなりそうですが、そうでないことを見ると、骨に対するビタミンKの作用も馬鹿にならないことになります。

動脈の石灰化を抑制

日本人の食事摂取基準(2015年版)にさらりと書かれていました。動脈硬化に関係があります。これはある年齢以上の人には見逃せない作用です。

ビタミン K 依存性たんぱく質 MGP(Matrix Gla Protein)の活性化を介して動脈の石灰化を抑制する。

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欠乏するとどうなる?

図解入門よくわかる栄養学の基本としくみに書かれていました。

新生児は腸内細菌が少ないため、ビタミンKを体内で十分に作り出すことができません。ビタミンKが欠乏すると、発症頻度はあまり多くはありませんが、頭蓋内出血が起こることがあります。

頭蓋内出血を起こすと、死亡率は非常に高くなります。これを予防するために、生まれてすぐにビタミンKを投与する方法がとられています。

大人でも長期間抗生物質を飲んでいる人は、腸内細菌が減ってビタミンKの産生が低下しています。こうした人で「出血しやすい」「骨や歯が痛い」というときは注意が必要です。

腸内細菌がビタミンKをつくって供給してくれるので、健康な人でビタミンKが欠乏するために血液凝固遅延が見られるのはめったにないことだそうです。

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過剰摂取するとどうなるか

過剰摂取による障害は報告されていません。日本人の食事摂取基準(2015年版)にはこのように書かれていました。

フィロキノンとメナキノンについては大量に摂取しても毒性は認められていない。我が国では、メナキノン-4 が骨粗鬆症治療薬として 45 mg/日の用量で処方されており、これまでに安全性に問題はないことが証明されている 。

この量を超えて服用され、副作用が発生した例は今までに報告がないので、ビタミン K の健康障害非発現量を設定することはできない。

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ビタミンKが多く含まれる食品

お茶にたくさん含まれています。ビタミンK1は葉緑体でつくられるので、なるほどと思います。海苔、わかめ、青汁、パセリなどなど。緑色の濃い葉っぱに入っていると考えておけばよいでしょう。

納豆は、納豆菌がビタミンK2(メナキノン-7)をつくります。

この表の中で現実的に100g食べる可能性があるのは、青汁、納豆、パセリ生、モロヘイヤ、あしたば、かぶでしょうか。

ビタミンK : 含有量(出典
食品名成分量
100gあたりμg
玉露4000
抹茶2900
あまのり/ほしのり2600
乾燥わかめ/板わかめ1800
いわのり/素干し1700
紅茶1500
青汁/ケール1500
せん茶/茶1400
パセリ/乾1300
挽きわり納豆930
パセリ/葉生850
バジル/粉820
てんぐさ/素干し730
しそ/葉生690
モロヘイヤ/茎葉生640
糸引き納豆600
ほしひじき/鉄釜乾580
あしたば/茎葉生500
よめな/葉生440
かぶ/葉生340

ワーファリンに納豆はだめ

心筋梗塞などにかかると、以降、ワーファリンを処方される場合があります。ワーファリンを飲んでいる方は、ビタミンKを摂らないよういわれ、特に納豆は食べたらダメだといわれます。

納豆には確かにビタミンKが多く含まれていますが、問題は、納豆菌、バチラス・ナットウにありました。図解入門よくわかる栄養学の基本としくみに説明されていました。

納豆に含まれるバチラス・ナットウという納豆菌が腸内でビタミンKをつくり、これが吸収されてワーファリンの作用を抑制するからなのです。

この作用は、納豆100gを食べるだけで、1日後にはワーファリンの効果がほとんど無くなるくらい強力です。しかも、その作用は数日間も続きます。

納豆菌は、お腹の中でしっかり活動するのです。

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1日の摂取量

推定平均必要量、耐容上限量とも定められていません。

ビタミン K の食事摂取基準(μg/日)(出典
性 別男 性女 性
年齢等目安量目安量
0~ 5(月)44
6~11(月)77
1~ 2(歳)6060
3~ 5(歳)7070
6~ 7(歳)8585
8~ 9(歳)100100
10~11(歳)120120
12~14(歳)150150
15~17(歳)160160
18~29(歳)150150
30~49(歳)150150
50~69(歳)150150
70 以上(歳)150150
妊婦150
授乳婦150
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ビタミンK発見の歴史

ビタミンK発見については、栄養学を拓いた巨人たちに少しだけふれられていました。

栄養学を拓いた巨人たち
栄養学を拓いた巨人たちを読むと、ビタミン研究は、今では考えられないことに、死に至る病だった欠乏症を解決するために進んだことがわかります。

コペンハーゲン大学のダムは1929年、ニワトリをある特定の餌で飼育すると、皮下に出血を起こしやすいことに気づいた。

この症状は壊血病やくる病に有効な薬剤では予防できなかった。やがて、この症状に有効な因子(つまり血液凝固因子)は脂溶性であることはわかったが、既知の脂溶性ビタミンであるビタミンA、ビタミンD、ビタミンEとは異なるものであった。

この物質はドイツ語で「凝固」を意味する言葉「Koagulation」の頭文字をとって「ビタミンK」と名づけられた。

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まとめ

骨粗鬆症治療薬として1日45mg投与されているそうです。一方、骨折予防のために45mg/日で効果があるという報告もあるようです。ただし、まだ事例が少なく果たして本当に有効なのかわかっていないようです。

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