セロリの栄養は葉っぱに多い

セロリは香りが強い野菜です。葉に栄養が多く、茎とあわせて生食すると健胃、整腸、血圧降下、コレステロール値の降下などに有効です。また、鎮静効果も強力で、とくにストレスによるイライラ、不安感、不眠、頭痛などに効果があるといわれます。葉は捨てないで使いましょう。

 

セロリ

セロリで思い出すのは、昔飲んでいたカゴメの缶入り野菜ジュースです。トマトジュースにセロリの風味が加わっておいしかったです。セロリを嫌う人もいますが、あの爽やかな少しにがいような香りは子供の頃から好きでした。

茎に塩をふったりマヨネーズをつけて食べるとおいしいです。セロリの葉はどのように使いますか?

セロリの歴史

セロリは古代ギリシア、古代ローマ時代から栽培されていました。セロリの歴史は古いです。ウイキペディアによれば、整腸剤、強壮剤、香料として利用され、食用に使われるようになったのは17世紀に入ってからとありました。

日本で普及し始めたのは第二次大戦後からです。あの香りは洋風料理でなければ合わないでしょうね。

セロリの栄養成分

セロリの栄養成分は以下の通りです。カリウムが多く、セロリを生で100g食べることは普通にあることですから、高血圧の予防や改善に役に立ちそうです。

栄養成分としては、それ以外にこれといった特徴はありません。

100gあたりの栄養成分
セロリ葉柄生
エネルギー15kcal
水分94.7g
たんぱく質0.4g
脂質0.1g
炭水化物3.6g
カリウム410mg
カルシウム39mg
マグネシウム9mg
リン39mg
0.2mg
亜鉛0.2mg
レチノール活性当量4μg
ビタミンD0
α-トコフェロール0.2mg
ビタミンB10.03mg
ビタミンB20.03mg
ビタミンC7mg
食物繊維総量1.5g
※日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用

香り成分アピインとピラジン

セロリの香りは、おもにアピインとピラジンによって生み出されています。

アピインは、神経系統に働きかけ、イライラや不安感を鎮めます。また、食欲増進や、血圧の上昇を抑える働きもあるといわれています。

ピラジンは、アピインと同様のリラックス効果に加えて、血液をサラサラにする働きがあると考えられています。

セロリの効果

高血圧対策

薬剤師であり、あん摩指圧マッサージ師でもある橋本紀代子先生の食べものはくすりにはこのように書かれていました。

食べものはくすり
野菜やくだものについて、昔の本草書に出ているような効果を解説してくれる「食べものはくすり」をご紹介します。 食べものはくすりは、大手出版社ではなく、本の泉社という文京区の出版社から発行された本です。しかし、使っている紙も含めて手間がか...

セロリには、高血圧の人の血圧を下げる働きがあります。また、動脈硬化のもとであるコレステロールを下げる働きもあります。

鎮静効果も強力で、とくにストレスによるイライラ、不安感、不眠、頭痛などに効果があるといわれます。

生食はもちろん、ジュースにしてハチミツで甘味をつけてもおいしくいただけます。

スタミナ食品

古くから薬用に用いられてきただけに、強壮・強精作用はよく知られています。とくにセロリジュースは抜群の強壮剤。

しぼり汁にレモンやはちみつを加えたり、ニンジンやリンゴといっしょにジュースにして用います。

血の道の妙薬

セロリには女性ホルモンの分泌を盛んにし、肌にも潤いが増すなどの働きがあります。生理不順、不正出血、しもやけ、冷え、貧血の防止などにも役立ちます。

冷えがひどい人はセロリを煎じた液を飲み、また熱を通したセロリをたくさん食べるようにしましょう。

冷えがなく、のぼせだけが強い人には生食が向いています。セロリは、膀胱炎などの血尿や排尿時の痛みにも有効です。セロリを煎じ、一日二回、朝晩空腹時に服用します。

リラックス効果

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典にはこんな効果が書かれていました。

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典
世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典は、漢方の理論に基づいて、120種類の食材の効能が解説された本です。みんな普通の食べものばかりです。

「肝(かん)」に働いて「気(き)」の巡りを改善し、体の熱をとってのぼせを抑える働きがあります。

ストレスによるめまいや血圧上昇が起きやすい人は、積極的にとりたい野菜。また、体の余計な水分をとり除いてむくみを解消したり、血行をよくして生理痛を和らげる効果もあります。

また、自分で採れる薬になる植物図鑑にはこんなことが書かれていました。

自分で採れる薬になる植物図鑑
野菜の民間療法的な効果を調べるために自分で採れる薬になる植物図鑑を読みました。調べることはできましたが、野草が好きな人のための本だと思います。 この本には薬になる植物243種、薬になる野菜・ハーブ34種、毒草22種が収められています。...

香りの成分セダノリドやセリネンには、精神安定効果や頭痛を抑える効果があるとされる。

茎と葉1日50g程度を生食すると、健胃、整腸、血圧降下、コレステロール値の降下などに有効である。滋養にもよい。

生食では白い茎を食べることが多いが、緑色の葉のほうにビタミンCなどの栄養成分が多いので、葉も食べた方がよい。

葉は刻んで袋に入れて浴湯料にすると、血液の循環を促して体を温めるので、疲労回復や肩こり、冷え症によい。古代ローマやギリシャでは、整腸と男性の強精の薬として用いられていたという。

セロリの葉は使わないともったいないです。

セロリの葉はどのように使う?

セロリの葉はどのように使いますか?

まだ新鮮なら、細かく刻んでサラダに混ぜます。私はセロリの香りが好きなので気にならないというか、食欲を刺激されます。

私はトマト缶でパスタのソースをつくる時、よくノンオイルのツナ缶を使います。やや魚くさくなるので、におい消しに入れます。先に入れないででき上がり前に入れた方がよいです。カレーを作るときに入れてもジャマにはならないです。

セロリの保存方法

八百屋さんで買うと、ラップかビニール袋で軽く包まれています。これは葉がついているので水分が蒸発してしまうからです。

買って来たセロリは、葉と茎を切り離して、それぞれを新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れます。4~5日が食べきりの目安です。

まとめ

数年前まで、セロリの葉は捨てるものだと思っていました。知らないと損することがたくさんあります。

山菜の天ぷらは、山ウドにしてもタラの芽にしても香りもアクもかなり強いですが、天ぷらにすると本当においしい。同じように考えれば、少し食べにくいセロリの葉は天ぷらにしたらおいしいだろうなと想像できます。

セロリのにおいを嗅ぐと、食欲が刺激されてやる気が出るような気がしていたのですが、まさしくその通りだったのですね。

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