いま、1:4:2の呼吸法を練習しています。これは、息を吸う:息を止める:吐くの比率を表しています。例えば5秒吸う:20秒止める:10秒吐くといった具合になります。これがたとえば、10秒吸う:40秒止める:20秒吐くとなると、一呼吸が1分間以上かかることになり、おまけに息を止める時間がかなり長くなります。
息を止めると、当たり前ですが酸素が入って来ません。さらに息を吐いている時も、酸素が入って来ません。そのかわり、息を吸う時には、すごく呼吸が深くできるような感覚があります。
呼吸と体の柔軟性で思い出すことがあります。
以前、仕事の関係で、進盟ルームというお店に1年ほど毎日のように通っていました。
このルームの仕組みは、密閉したタンクのような大きな部屋(40人くらい入れます)の中で、室内の空気を少し減圧して元に戻すことを繰り返します。1サイクルは10分くらいで、気圧は、標高0メートルと標高1500メートルあたりの気圧に変化させます。
中に入っている人は、座っているだけです。(横になっている人もいました)
標高1500メートルは、奥多摩や丹沢ならちょっとした山の頂上、長野県なら上高地など高原の標高ですが、もちろん気圧は平地に比べればずっと低いです。
中に入っていると、減圧(気圧を下げている)している時は涼しく感じ、復圧(気圧を戻す)する時に、じわっと体が温まって来ます。実際に体温も上がります。気圧の変化だけで体温が上がるのはすごいなと思いました。
気圧の変化の意味は、気圧が下がると空気が薄くなる。つまり、酸素が少なくなるのです。
開発者の話では、減圧すると酸素が薄くなって体が酸素をほしがる状態になり、気圧をもとに戻すときに普段より余分に酸素を吸えるということでした。
これって、私がいま練習中の呼吸法、1:4:2の呼吸法の息を長く止めることと関係があるような気がして思い出したのです。長く止めて長く吐いてから吸うと、「吸う」と意識しなくても、空気がガバッと入って来る感覚があります。
この進盟ルームに通っていた時に感じた効果は、体が柔らかくなることでした。いつも朝のヨガは続けていますが、この時期は、起きたばかりなのに体が柔らかい。ふくらはぎなんか、ホワホワです。今は鋤のポーズをするとつま先が床に着くまで時間がかかります。
しかし、この時期は、なんの準備もなくつま先が床に着いていました。背骨や首が柔らかい感じがしていました。
そして、もう一つは高地トレーニングみたいですが、健康診断の血液検査で、このときだけ赤血球の数値が上がっていました。翌年は、前々年と同じになっていたので、タンクに入って座っていたり寝ていたりしただけですが、多少高地トレーニング効果があったみたいです。
ヨガの呼吸法で息を止めるのは、きっと、体を締め付けたりコントロールする別な目的もあるのだと思います。このあたりはまだ私にはわかりません。
ただ、呼吸法を練習していると、体の中に酸素がたくさん入って来るようになり、もし、このタンクに入っている状態と似たことが起きるなら、体が柔らかくなるかもしれないなと思いました。楽しみです。