トレーニングメガネは効果があまり期待できないみたい

ダイソーで見つけたトレーニングメガネ、面白いのですぐに買いました。老眼の私がかけると確かに近い所の文字が読めます。これはいいやと効果を改めて調べると、カメラのレンズの絞りを深くしているのと同じだけで、老眼が改善されるという効果は期待できないみたいです。残念じゃ。

ダイソーでトレーニングメガネを見つけた

ダイソーに行ったついでに見て歩くと、面白いものを見つけました。トレーニングメガネ。ピンホール効果でハッキリ見える!と書かれていました。110円(消費税込み)

ピンホールとは、このようにたくさん開いている小さな穴のことです。

使い方と見えるようになる仕組み

使い方は下の画像のように書かれていました。

トレーニングメガネをかけ、1日3分間、目を動かしてください。

原理はカメラのレンズの絞りを絞ったのと同じこと

さらに、原理についても説明されています。

トレーニングメガネをかけると、ピントが合う範囲(焦点深度)が広くなり、ぼやけていたモノも見やすくなります。

実際にメガネをかけてみると、やや見づらいのですが、細かい文字まで見えるようになるのは確かです。

この原理はカメラが好きな人ならわかりますね。同じ焦点距離で、レンズの絞りを絞ったのと同じだからです。絞るというのは、レンズから入って来る光の量を少なくするのです。

全く絞らない開放値だと、ピントが合った場所以外はボケます。もちろん、写真を撮る時は、わざとボカすので、開放値が小さい、F1.4とかF2.8と書かれたレンズが好まれて、しかも値段もかなり高いです。

そんなレンズでもF9.0とかF10.0まで絞って行くと、撮った写真はどこを見ても、どんどんクッキリハッキリになります。その代わり入って来る光が少なくなるので、少し画が暗くなります。

老眼に効果があるか知りたい

私の場合は、老眼です。ずっと視力はよくて1.5を維持してきましたが、40過ぎから老眼が始まり、今ではメガネがないと文字は見えません。メガネを外すとよく見えないので不安になります。

トレーニングで目がよくなるのでしょうか?買って来たついでに調べました。

信頼できそうな記事がなかなか見つからず、時間がかかりましたが、ありました。

裸眼なら効果があるが矯正するとコントラスト感度が落ちる

マルチプルピンホールの視力、コントラスト感度に及ぼす影響というのがそれです。要約にこのように書かれています。M.P.Hとはマルチプルピンホール、ピンホールがたくさん開いたメガネのことです。

裸眼にM.P.Hを装用した場合において、遠視群では近見視力が、近視群では遠見視力の向上が見られた。しかし、完全矯正下においては、遠視群、近視群ともに遠見、近見視力および全空間周波数において、コントラスト感度が低下した。よつてM.P.Hは、少なくとも正常人において完全矯正下では、視力、コントラスト感度を低下させる可能性がある。

裸眼では遠視近視ともよく見えるようになるが、メガネやコンタクトレンズで矯正した状態では、遠視近視とも見えづらくなり、コントラスト感度が低下するという結果です。

コントラスト感度とは

コントラスト感度とは、平田眼科のサイトにあったコントラスト感度検査を読むとわかりました。黒と白の差を小さくしていってどのくらいまで判別できるかという感度のことです。

コントラストとは明暗の対比のことですが、通常用いられる視力表は白地に真っ黒な指標でコントラストはほぼ100%になっています。指標の濃さが薄い灰色ならコントラストが低い指標と言えます。

「コントラスト感度検査」とはその指標の濃さを、判別出来なくなるまで、徐々に薄く低下させてその程度を調べる検査です。明るい場所での視力検査ではかなり良く見えていても、夕暮れ時や薄暗い場所での見え方が白っぽく何かカスミがかかったように見えたり、以前より見づらくなったと感じられる方は、目のコントラスト感度が低下している事が考えられます。

効果はどうやら見込めないらしい

つまり、結論としては、視力が落ちている人が、裸眼でトレーニングメガネをかけると、少し見えるようになるが、普段しているメガネやコンタクトで矯正して、トレーニングメガネをかけても視力はよくならず、少し暗いところで見えにくくなってしまう、コントラスト感度が低下する可能性があるということです。

さらに残念なことに、川本眼科の眼のグッズ採点表によればこのように書かれています。とてもわかりやすい。

ピンホールメガネを使えば、カメラの絞りを絞ったような効果が得られ、その時だけはよく見えます。視力測定の際にも利用することがあります。でも、長期的に屈折を変化させるような効果はありません。つまり「視力回復」はピンホールメガネをかけたときだけで、外せば元の木阿弥です。

NOTE

残念ながらトレーニングメガネの効果は(あまり)期待できないようです。ピントを合わせるために眼球を支えている筋肉を動かす必要があるのですが、トレーニングメガネは、レンズから入って来る光を絞るだけなので、筋肉を動かすことにあまり関係がないのですね。

私が通っていたヨガ教室の先生は、70歳を超えていますが、いつもメガネをせずにノートパソコンを広げて原稿を打っていました。先生の本には、目の筋肉を鍛える話も書かれていました。近い所と遠い所の2点を決めて交互に焦点をきっちり合わせて行くという方法なのですが、こういうことをしないとだめなようです。

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