玄米にはリンが多い

玄米を食べ始めて10年以上になります。最初は普通に圧力鍋で炊いていましたが、3年くらいまえから発芽するまで水に浸けて発芽玄米にして食べています。

玄米を食べている人は、発芽玄米にして食べたり、小豆と一緒に炊いて数日ジャーで保存して酵素玄米にして食べている方が多いです。

玄米には、ぬか部分にリンがたくさん含まれています。リンについて注意する記事を読んだので玄米のリンについて調べてみました。

玄米

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玄米は青野菜と食べる

玄米は確かに栄養的に優れているのだけれど、日本人の食生活が変化しているので、それを理解して食べないと逆効果になるそうなのです。リンが多いのだそうです。文中、燐はリンです。元素記号はPです。

川島四郎先生のたべもの心得帖にはこのように書かれていました。

玄米は酸性食品ですから、必ず青野菜と一緒に食べなくてはいけないということです。米糠の中には燐(P)の成分が大変多く、この燐の成分が体内で燐酸になるので、米糠は相当高度の酸性食品です。

玄米はこの糠を自分の身の回りにつけていますので、玄米もまた、酸性食品です。

人間が正常な健康を保つためには、血液を絶えず微アルカリ性(PHの七・三五ぐらい)にしておくことが大切です。そのためには、アルカリ性の青い野菜や海藻をたくさん食べてバランスをとる必要があるのです。

ところが、昔の日本人の食性では野菜をたくさん食べ、昆布、ワカメ、ひじきなど、格別にアルカリ性のミネラルの多い海藻も食べていましたからバランスも多いのです。

現在では、肉や乳製品、卵を食べることが多くなり、これらは酸性食品なので、玄米と合わせてこのような食生活をしていると、いわゆる生活習慣病になりやすくなってしまうよというお話なのです。

玄米の栄養成分

玄米について栄養成分を調べてみました。「こめ」は炊いていない状態、「めし」は炊いたものです。当たり前ですが、炊いて「めし」にすると栄養成分が薄くなります。

リンにはマーカーで色をつけておきました。確かに精白米に比べるとリンの量は3倍くらいあります。

100gあたりの栄養成分(出典
こめ玄米 こめ精白米 めし玄米 めし精白米
エネルギー 353kcal 358kcal 165kcal 168kcal
水分 14.9g 14.9g 60.0g 60.0g
たんぱく質 6.8g 6.1g 2.8g 2.5g
脂質 2.7g 0.9g 1.0g 0.3g
炭水化物 74.3g 77.6g 35.6g 37.1g
カリウム 230mg 89mg 95mg 29mg
カルシウム 9mg 5mg 7mg 3mg
マグネシウム 110mg 23mg 49mg 7mg
リン 290mg 95mg 130mg 34mg
2.1mg 0.8mg 0.6mg 0.1mg
亜鉛 1.8mg 1.4mg 0.8mg 0.6mg
0.27mg 0.22mg 0.12mg 0.1mg
βカロテン 1μg 0 0 0
レチノール活性当量 Tr 0 0 0
ビタミンD 0 0 0 0
ビタミンE 1.2mg 0.1mg 0.5mg Tr
ビタミンB1 0.41mg 0.08mg 0.16mg 0.02mg
ビタミンB2 0.04mg 0.02mg 0.02mg 0.01mg
葉酸 27μg 12μg 10μg 3μg
ビタミンC 0 0 0 0
食物繊維総量 3.0g 0.5g 1.4g 0.3g

玄米と白米を比較すると確かに玄米の方がリンが多いです。しかし、これだけでは、どのくらいリンが多いのか実際のところがわかりません。他の食品と比較してどの程度多いのか見てみましょう。

リンの多い食品

リンの多い食品を調べてみました。リンは骨や細胞膜に含まれています。パッと見て、魚や穀物、乳製品に多いことがわかります。お米はぬかにとても多く含まれていることがわかります。

田作りは、カタクチイワシの幼魚の乾燥品のことをいいます。

リンの多い食品
食品名 成分量
100gあたりmg
かたくちいわし田作り 2300
米ぬか 2000
まさば/さば節 1200
小麦はいが 1100
脱脂粉乳 1000
ごま/むき 870
ナチュラルチーズ/パルメザン 850
かわのり/素干し 730
きな粉/黄大豆 680
ピュアココア 660

食べものにリンが多いとどうなるか

リンは体の中で、カルシウムと結合し、生体内のリンは約80%がカルシウム塩として存在し、骨や歯の成分となっています。

リンの過剰摂取にはこんな問題があります。

リンは食品添加物として、加工食品に広く用いられているため、過剰摂取に注意する必要があります 。

長期にわたってリンを過剰摂取すると、腎機能の低下、副甲状腺機能の亢進、カルシウムの吸収抑制などが起こることが知られています。

リンはカルシウム代謝と関係が深く、カルシウムとリンの摂取比は1~2が理想的とされますが、加工食品の利用が多くなった今日の日本では、摂取比が3になることが多いとされています。(出典

これをたべもの心得帖に出てきた話とあわせて考えると、玄米のリンに見合ったカルシウムをとらなければならないということなのだと思います。

リンの1日の食事摂取基準は、男性の成人(20歳以上)では、目安量が1000mgで耐用上限量は3000mgです。女性の成人(20歳以上)では、目安量が800~900mgで、耐用上限量は、3000mgです。(出典

目安量とは、ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量のことをいいます。

耐用上限量とは、ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことのない栄養素摂取量の最大限の量のことをいいます。

昆布やわかめ、青菜にはきっとカルシウムがたくさん含まれているのでしょう。早速、それらの栄養成分を見ていきましょう。

海藻と青菜のカルシウム

こんぶ2種類、わかめと青菜の代表として小松菜を調べてみました。小松菜は生です。その他は乾燥物です。乾燥こんぶやわかめを100gも使う人はいません。わかめなら1グラム。ダシこんぶでもせいぜい5グラムとかそんなものでしょう。

それに比べると小松菜のカルシウムは多いですね。

炊いた玄米200gに対して

めし玄米100gにはリンが130mg含まれています。200g食べると260mgです。それに対して、カルシウムをバランスさせると、カルシウム:リンは1:1もしくは1:2が理想的なので、200gの炊いた玄米には、130mg~260mgのカルシウムを含んだ海藻や青菜が必要です。

どうでしょう?

小松菜のおひたしなんを毎日食べていたら十分ですね。ワカメの味噌汁は1g使ってもカルシウムは7.8mgなので付け足し程度にしかなりません。

青菜を毎日食べていればほとんど心配はいりません。

100gあたりの栄養成分(出典
がごめこんぶ
素干し
まこんぶ
素干し
乾燥わかめ
素干し
こまつな
葉生
エネルギー 142kcal 145kcal 117kcal 14kcal
水分 8.3g 9.5g 12.7g 94.1g
たんぱく質 7.9g 8.2g 13.6g 1.5g
脂質 0.5g 1.2g 1.6g 0.2g
炭水化物 62.1g 61.5g 41.3g 2.4g
カリウム 5700mg 6100mg 5200mg 500mg
カルシウム 750mg 710mg 780mg 170mg
マグネシウム 660mg 510mg 1100mg 12mg
リン 320mg 200mg 350mg 45mg
0.1mg 3.9mg 2.6mg 2.8mg
亜鉛 0.8mg 0.8mg 0.9mg 0.2mg
0.01mg 0.13mg 0.08mg 0.06mg
βカロテン 1200μg 1100μg 7800μg 3100μg
レチノール活性当量 98μg 95μg 650μg 260μg
ビタミンD 0 0 0 0
ビタミンE 0.6mg 0.9mg 1.0mg 0.9mg
ビタミンB1 0.21mg 0.48mg 0.39mg 0.09mg
ビタミンB2 0.32mg 0.37mg 0.83mg 0.13mg
葉酸 42μg 260μg 440μg 110μg
ビタミンC 0 25mg 27mg 39mg
食物繊維総量 34.2g 27.1g 32.7g 1.9g

まとめ

リンについてこんな記事も書きました。リン(P)がとても重要な元素だと思うようになったではリンが生命に根源的に関わる元素だという話を書いています。リンがないと生命もないのです。

この記事では、なんとなく地味に感じられる元素、リン(P)が、実は生命活動にとても重要な働きをしていることを書きます。リン(P)って何となく地...

余談ですが、川島四郎先生は、生前、小松菜を二把ゆでて毎日食べていたそうです。それを食べてからデンプンのご飯を食べたりしていたそうです。そのぐらい食べていたら、リンが多少多くても問題にならないでしょうね。

今の栄養の本を読むより、昔の本を読んだ方がずっと参考になると思うのは私だけではないでしょう。とても面白いです。

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