凍り豆腐は素晴らしいタンパク源

凍り豆腐を最後に食べたのはいつだったか?すぐれたタンパク源だとは昔から聞かされて知っていましたが、その割りに煮物の中に入っているから食べていただけです。

改めて凍り豆腐について栄養成分から調べてみました。

凍豆腐

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凍り豆腐?高野豆腐?凍み豆腐?

冒頭、凍り豆腐と書きましたが、高野豆腐でも、凍み豆腐でも自分の中で同じものとして認識しています。正式名称は何というのでしょう?

日本農林規格(JAS)では、凍り豆腐が正式な名称となっているそうです。高野豆腐は高野山で作られていたから名前がついたので、精進料理や仏教(特に真言宗)がその始まりに関係があるのかなと思いましたが、そうでもないようです。

俗に高野山で製造される凍り豆腐(こおりどうふ)が、精進料理の1つとして全国に広まったものとされるが、実際には、東北地方にも凍み豆腐(しみどうふ)と呼ばれる同じ製法の保存食があり、こちらは戦国大名伊達政宗が、兵糧研究の末に開発したという伝説がある。

中国にも同様の食品があるので中国から伝来した可能性も高い。寒さの厳しい地方では、場所に限らず偶然の産物として発見され、普遍的に生産されてきた食品と見られる。(出典

特にどれが最初ということが特定されていないので、私の記事もJASに従い、凍り豆腐を使うことにします。

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凍り豆腐のつくり方

凍り豆腐のつくり方の基本はこの通りです。

最も伝統のある製法では、硬く水切りした豆腐を適当な大きさに切り、寒中の屋外に放置する。

夜間は凍結し、日中に溶けることを繰り返すうちに完全に水分が抜け乾物となる。水分が凍るとき内部に無数の氷の結晶ができ、溶ける際にその部分が小さな穴として残り、スポンジ状の多孔質な高野豆腐ができあがる。

甲信越・東北・北海道、および高野山での古い作り方とされる。

しかし、古いつくり方の凍り豆腐は、水戻しには1晩かかり、柔らかく炊き上げるのは難しく、調理に手間がかかるという問題がありました。

そのため、現在では、炭酸カリウムで処理され、従来より柔らかく、密封保存する必要性は無く、また、熱湯で戻す必要もない、使いやすい状態で販売されているそうです。

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凍り豆腐の栄養成分

凍り豆腐の栄養成分は下の表の通りです。対照するため木綿豆腐の栄養成分も載せました。木綿豆腐から水を抜くとこうなるのかなという感じです。ほぼ全ての成分が濃縮されています。

凍り豆腐にすると、カリウムと葉酸は数値が小さくなっていますが、それ以外は増えています。

乾燥物100gあたりたんぱく質が50.5gですから保存食としての貴重なタンパク源になるでしょう。

脂質が意外と多いのは、大豆は20%程度の油を含んでいるからです。油の脂肪酸組成は、50%程度がリノール酸です。つまり、凍り豆腐100g中に含まれる脂質34.1gのうち約半分、16gはリノール酸です。

今はリノール酸のとり過ぎが問題視される時代なので、気にする方は乾燥物をどのくらい使っているか測ってみるとよいです。単純計算で乾燥物10gなら1.6gがリノール酸です。

もちろん、大豆油を使うことに比べれば同じ重量の凍り豆腐に含まれているリノール酸の量は少ないです。大豆油10gなら5g程度リノール酸が入っていますから。

100gあたりの栄養成分(出典
凍り豆腐乾木綿豆腐
エネルギー536kcal7.2kcal
水分7.2g86.8g
たんぱく質50.5g6.6g
脂質34.1g4.2g
炭水化物4.2g1.6g
カリウム34mg140mg
カルシウム630mg86mg
マグネシウム140mg130mg
リン820mg110mg
7.5mg0.9mg
亜鉛5.2mg0.6mg
0.57mg0.15mg
βカロテン9μg0
レチノール活性当量1μg0
ビタミンD00
α-トコフェロール1.9mg0.2mg
ビタミンB10.02mg0.07mg
ビタミンB20.02mg0.03mg
葉酸6μg12μg
ビタミンC0Tr
食物繊維総量2.5g0.4g

川島四郎先生のたべもの心得帖にはこのように書かれていました。

たべもの心得帖
川島四郎先生のたべもの心得帖は、もともと昭和57年(1982)に発行され、その後、1990年に新潮文庫になりました。連載記事を60本おさめた本です。個々の記事は短いですが、川島四郎ファンにはやはり面白い本です。

凍豆腐は、純粋に近い植物性の良質の蛋白質で、脂肪はもとよりコレステロールも含まれていませんので、理想的な好ましい蛋白質ということになります。

凍豆腐にも脂肪はないではないですが、この脂肪は植物性の不飽和脂肪酸で、コレステロールは含まれていません。

日本人の死亡率の一番高い脳卒中や三番目の心臓疾患がこのコレステロールのわざわいするところですから、凍豆腐は望ましい食品ということになります。

最初の文は、霜降り肉のたんぱく質が、コレステロールを多く含む脂肪と絡み合って存在するという話の次に書かれていたので、そのように読んでいただければ幸いです。

大豆にはコレステロールはありません。

ちなみに、凍り豆腐の脂質は酸化するので、製造後半年くらいで食べてしまうようにした方がよいみたいですよ。

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凍り豆腐の簡単でおいしい食べ方

簡単にできておいしそうなレシピを今回は、老舗乾物問屋 浅草・萬藤の 乾物上手レシピから一つ紹介します。さすが老舗乾物屋さんはよくご存知です。

凍り豆腐のチーズ焼き

材料

  • 凍り豆腐(カットタイプ)・・・8個
  • コンソメスープの素(顆粒)・・・小さじ2/3
  • 塩・・・少々
  • 溶けるチーズ・・・40g
  • 粗びき黒こしょう・・・適量
  • バター・・・少々

作り方

  1. 鍋に水1+1/2カップ、スープの素、塩を入れて煮立たせ、凍り豆腐を3~4分煮る。
  2. 耐熱容器に薄くバターを塗って1.を入れ、チーズをのせ、黒こしょうをふる。
  3. オーブントースターでチーズが溶けるまで5~6分焼く。

凍り豆腐で洋風料理なんて、いままで食べたことはないです。とても簡単にできて、たんぱく質が多いおかずになりますね。

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まとめ

最近、切り干し大根は栄養成分が濃縮されていたを書いた時に、乾物はすごいなと思ったのですが、この記事で凍り豆腐のことを調べて、ますますその気持ちが強くなって来ました。

非常食として高い物を買い集めるよりも、伝統的な乾物の使い方を知れば、持ち運びが軽くて、水で戻せば手間をかけずにすぐに食べられるものができそうです。

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