高野豆腐って糖質制限食に役に立つね

高野豆腐は、煮た大豆や豆腐と比べて、たんぱく質、脂質に対する炭水化物の量がとても少なくなっています。つまり、同じ大豆でも、高野豆腐に加工されるまでに炭水化物がすごく少なくなるのです。糖質制限をしている人には役に立つ食品です。

凍豆腐

川島四郎先生の食糧発明物語―復刊・食糧研究余話を読みました。入手困難な本です。読みたい方は、図書館で探してみてください。

高野豆腐は乾パンの代わりになり栄養満点

川島先生は、陸軍の兵隊さんの口糧(携帯食料)を考えていた方です。このような話はたくさん出てきます。

パンは割合近年に外国から渡来したもので、日本固有のものではない。ビスケット、乾パンもその通りである。

そしてビスケット、乾パンが軍用の口糧として重要視され、大いに利用された。

しかるに日本にはこれらのビスケット、乾パンにまさるともあとらぬくらいの立派な一種の乾パンがある。

それは高野豆腐、つまり凍豆腐だ。

普通に高野豆腐といえば、必ず煮て食べるものと考えられ、水気を充分に含ませて甘く煮て、箸ではさめば、ジュウーと汁がしぼり出されてくるくらいにジクジクに煮て食べるものだと考えているが、生まのままで乾パンの代りに高野豆腐をボリボリ噛んでみると、多少口がざらつくが噛みしめると、じつにおいしいよい味のものである。

もっとも近頃のように、油をとったあとの脱脂大豆でつくった高野豆腐は、その味がぐっと落ちてしまってはいるが、昔あったような脱脂をしない生まのままの大豆で油を含んだのを豆腐にし、これをさらに高野豆腐につくったものは、紙袋や封筒の中に入れておくと、封筒や紙袋にベタベタになるくらい油が浸みてくる。

元来の高野豆腐というものはじつにおいしかったものである。

高野豆腐を水やぬるま湯で戻して調理するなら普通の食べ方です。しかし、川島先生は、乾パン代わりに食べるというのです。

調理しないで味をつける

しかもそのままでなしに、高野豆腐に連食に差し支えない程度の薄い塩味ないしは甘味や適宜の味をつけてみると、じつに法外においしくオツなものである。

さらに高野豆腐に薄く砂糖の衣をかけて試験してみたが、これまた誰の口にも適合して、山登りや旅行をする場合に下手な握り飯や弁当を持っていくよりも、高野豆腐を持って行くほうが賢い。

第一、目方が軽いし、容積も四角でキチンとしてかさばらないし、それにほとんど良質の蛋白質ばかりで、栄養上効果のある食物であり、味もつけようによっては甘くもからくも自由になる。

そのうえ、腐る心配がない。以前私が旅行するとき、高野豆腐と数の子は常に弁当代りに携行したものである。

乾パンは炭水化物が80%近くを占めていますが、高野豆腐は豆腐が原料ですからたんぱく質が多くなります。もちろん、たんぱく質の方が腹持ちがよいです。

ところで、ゆでた大豆から豆腐ができ、それを凍らせて解かしてをくり返して高野豆腐ができますが、この間の栄養成分の変化はあるのでしょうか?

改めて栄養成分を比べてみましょう

高野豆腐は炭水化物がとても少ない

早速、主要な栄養成分を調べてみました。凍り豆腐は、高野豆腐のことです。それぞれ、色をつけましたが、炭水化物とたんぱく質の比を調べてみましょう。

「黄大豆/ゆで」は、たんぱく質/炭水化物が約1.7です。「木綿豆腐」は、たんぱく質/炭水化物が約4.1です。さらに、「凍り豆腐乾」では、たんぱく質/炭水化物が12.0です。

加工されるにつれて、炭水化物の比率がどんどん下がっているが分かりました。乾燥させて、ほとんど水分のない高野豆腐100gで炭水化物が4.2gです。

もちろん、脂質に対しても炭水化物の比率はとても低いです。

実際にこのまま食べることを考えてみると、乾燥させた高野豆腐100gってどのくらいの「かさ」になるんでしょうね?

100gあたりの栄養成分
日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用
凍り豆腐乾木綿豆腐黄大豆/ゆで
エネルギー536kcal7.2kcal176kcal
水分7.2g86.8g65.4g
たんぱく質50.5g6.6g14.8g
脂質34.1g4.2g9.8g
炭水化物4.2g1.6g8.4g
カリウム34mg140mg530mg
カルシウム630mg86mg79mg
マグネシウム140mg130mg100mg
リン820mg110mg190mg
7.5mg0.9mg2.2mg
亜鉛5.2mg0.6mg1.9mg
0.57mg0.15mg0.23mg
βカロテン9μg03μg
レチノール活性当量1μg0Tr
ビタミンD000
α-トコフェロール1.9mg0.2mg1.6mg
ビタミンB10.02mg0.07mg0.17mg
ビタミンB20.02mg0.03mg0.08mg
葉酸6μg12μg41μg
ビタミンC0TrTr
食物繊維総量2.5g0.4g6.6g

調べてみると、スーパーで普通に売られているタイプの6枚入りがだいたい100gでした。アマゾンで調べてみたら、ムソー 有機大豆使用にがり高野豆腐 6枚がありました。こんな感じで109gだそうです。

この商品は自然食でよく知られたメーカーだからか、脱脂大豆粕でなく丸大豆使用と書かれていました。

高野豆腐は、糖質制限食をしている人にとても役に立つでしょう。脂質があるので、川島先生のように高野豆腐をそのまま食べることができるなら、そこそこカロリーも摂ることができ、またお腹もふくらむでしょう。

まとめ

高野豆腐は、たんぱく質が多く炭水化物がとても少ないので、糖質制限をしている人にとても役に立つ食品です。

川島先生は、乾燥させたまま食べているようでしたが、ネットを見ると、水で一度戻してしぼってからフライパンで焼いて、食パンのようにして食べている人が多いようです。少し水分が入っていた方が食べやすいと思います。

栄養成分表を見るとリン(P)が多いなと思いました。

以前、玄米にはリンが多いという記事で、玄米にはリンが多いので、小松菜などカルシウムの多い青菜を食べてバランスを取る必要があると書きました。

玄米にはリンが多い
玄米は白米に比べて3倍のリンが含まれています。リンはカルシウムとバランスさせる必要があり、リン:カルシウム比は2:1が理想とされています。玄米を食べるなら小松菜や海草を一緒にとり、そしてすりごまをかけて食べるとよいです。 玄米...

玄米にはほとんどカルシウムが含まれていないのです。

しかし、改めて高野豆腐の栄養成分表を見ると、カルシウムがたっぷり含まれていました。これなら問題ないですね。

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