さといもはぬめりがあるところがいいんだ

さといもは食べるのは好きですが、自分で料理をしたことはありません。ぬめりが多くてすべるのでめんどくさいのです。

さといも

さといもの選び方

農家に教わる野菜ごはん(池田書店 2012)には次のように書かれていました。

さわってみて、かたいものを選んでください。さといもは丸くふくらんでいてる方(おしり)からいたみます。おしりの部分がやわらかくなっているものは避けましょう。

洗って売っている場合、機械のブラシで洗われていることが多く、表面が傷ついていていたみやすいので、できれば泥つきのものを選びましょう。

また、切り口が白っぽいものの方が味も食感もよいです。赤いはん点や網目状の変色があるものは、いたんでいて味が落ちています。

旬は、9月~11月です。

ぬめりをとりすぎない

さといものぬめりがあると調味料がしみこみにくいので、皮をむいたら塩もみし、一度ゆでこぼすとぬめりがとれます。

しかし、ゆですぎるとせっかくのぬめりが得られないので、短時間でOKです。また、皮をむくときに手がかゆくなることがありますが、酢で指先をぬらしておくと予防できます。

皮むきは簡単

皮ごとゆでると皮むきがかんたんにできます。おしりの部分に包丁で1本切れ目を入れておくと、ゆであがった時に、切れ目の部分から実だけがぷりっと出てきます。

さといもの栄養成分

さといもには、カリウムが多く、それ以外はほとんどがでんぷんです。食物繊維はまあまあでしょうか。あまり特徴がないです。

100gあたりの栄養成分
さといも球茎生
エネルギー58kcal
水分84.1g
たんぱく質1.5g
脂質0.1g
炭水化物13.1g
カリウム640mg
カルシウム10mg
マグネシウム19mg
0.5mg
亜鉛0.3mg
レチノール活性当量Tr
ビタミンD0
α-トコフェロール0.6mg
ビタミンB10.07mg
ビタミンB20.02mg
葉酸30μg
ビタミンC6mg
食物繊維総量2.3g
※日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用

さといもの効果効能

薬剤師であり、あん摩指圧マッサージ師でもある橋本紀代子先生の食べものはくすりにはこのように書かれていました。

食べものはくすり
野菜やくだものについて、昔の本草書に出ているような効果を解説してくれる「食べものはくすり」をご紹介します。 食べものはくすりは、大手出版社ではなく、本の泉社という文京区の出版社から発行された本です。しかし、使っている紙も含めて手間がか...

天然の消化薬

サトイモには、唾液の分泌をよくする働きがあります。ですから消化を助け、胃腸の調子をととのえます。慢性の便秘も解消し、体力が落ちて下痢をするときにも有効です。

老化の防止に役立つ唾液腺ホルモンの分泌も盛んになり、若々しさを保つことができます。

内臓の熱をとる

サトイモの薬効でとくに優れているのが、内臓の熱をとり去る働きです。みずおちのあたりが熱っぽく、モヤモヤしてすっきりしないときや、口が渇くなどの症状に用いると、内臓の炎症をしずめて症状を軽くします。(中略)

サトイモの葉柄(ようへい)をズイキまたはイモガラといいます。サトイモやズイキは昔から産前産後の妙薬として知られ、血のかたまりを除く働きや増血作用、止血作用に優れ、貧血や産後の肥立ちをよくするといわれます。

また、ズイキは虫さされにも用いられます。ハチに刺されたクモがズイキからでる汁を塗って治したのを見た昔の人が、虫刺されに応用することを思いついたそうです。これは古い薬物書に載っているエピソードです。

ズイキの皮をむいて乾燥したものは保存食品。鉄、カルシウム、食物繊維が豊富で、ダイエットにも向き、産前産後には最適の食品です。

むくみや痰を改善

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典にはこんな効果が書かれていました。

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典
世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典は、漢方の理論に基づいて、120種類の食材の効能が解説された本です。みんな普通の食べものばかりです。

体の水分の偏りを改善し、滞っている余計な水分をとり除く作用があるので、むくみや痰のからむ咳を改善します。

また、胃腸を潤す作用があり、胃を保護し、便通を促してくれます。皮膚が乾燥してかゆみがあるときにも有効です。

さといもの保存方法

さといもは乾燥と冷たい場所が苦手です。泥つきのものは乾燥しないように、新聞紙に包んで常温で保存してください。

まとめ

めんどくさがりなせいか、ぬめる、手がかゆくなる、包丁で切りにくいと三拍子そろうと自分で料理してみようと思わなくなります。

栄養成分や効果効能をできるだけ調べているのは、自分で料理をしようという気分になるための動機づけです。

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