かぼちゃは抗酸化力が高い

かぼちゃは嫌いではなく食べますが、自分で八百屋さんで買ったことはありません。かぼちゃを煮るのがめんどくさいのです。しかし、ちょっとだけ調べてみたら、とても栄養があることが分かりました。

これは自分で買って来てもよいなと思いました。栄養成分に注目してください。

かぼちゃ

西洋かぼちゃと日本かぼちゃ

かぼちゃは、「西洋かぼちゃ」と「日本かぼちゃ」、ズッキーニに代表される「ペポかぼちゃ」に分けられます。一般に「かぼちゃ」として流通しているのは、西洋かぼちゃ。

日本かぼちゃは、西洋かぼちゃに比べて味が淡泊です。βカロテンやビタミンEの含有量も少なくなっています。

かぼちゃの収穫は真夏って知ってました?

かぼちゃは秋から冬に食べるので、秋に収穫するものだと思っていました。私はかぼちゃが嫌いなわけではないですが、それほど好んで食べていないので、あまり関心を持っていなかったのです。

しかし、実際の収穫は真夏のいちばん暑い時期です。収穫後すこしねかせて、甘みが十分に増しておいしくなる頃、秋から冬にかけて出荷されます。知ってましたか?

そういえば、子供の頃、実家の庭でかぼちゃを作っていて、ツルがどんどん延びていって花が咲いて夏休みに実がついているのを見たことがあるなあと思い出しました。

冬至にかぼちゃが食べられていたのは、野菜の収穫の少ない冬に貴重な栄養源として重宝されたのでしょう。(参考|農家に教わる野菜ごはん)

かぼちゃを蒸すのは簡単

私はじゃがいものが好きなので、圧力鍋で蒸してポテトサラダを作ります。かぼちゃを醤油で煮ると考えるからめんどくさくなるのです。味をつけないで蒸せばいろいろな味つけができます。蒸すだけなら簡単。圧力鍋を使えば圧がかかってから数分で柔らかくなりそうです。

クックパッドで調べたらすぐに出て来ました。

かぼちゃの蒸し方(蒸し器または電子レンジ) - クックパッド料理の基本
種をとったかぼちゃを大きめに切り分け、蒸気のあがった蒸し器で蒸す、もしくは500Wか600Wの電子レンジで加熱します(加熱時間はかぼちゃの分量によります)。蒸し器がない場合にはフライパンを使う方...

かぼちゃを蒸すことにすれば、私も買ってくる気になります。

かぼちゃの栄養成分

日本かぼちゃと西洋かぼちゃの栄養成分を調べました。八百屋さんで買っているのは西洋かぼちゃだそうです。成分量が全然ちがいますね。

カリウム、βカロテンが多く、ビタミンEとビタミンCもそこそこあります。βカロテンはビタミンAの前駆物質なので、抗酸化ビタミンが揃っています。

100gあたりの栄養成分
日本かぼちゃ果実生西洋かぼちゃ果実生
カロリー49kcal91kcal
水分86.7g76.2g
たんぱく質1.6g1.9g
脂質0.1g0.3g
炭水化物10.9g20.6g
カリウム400mg450mg
カルシウム20mg15mg
マグネシウム15mg25mg
リン42mg43mg
0.5mg0.5mg
亜鉛0.3mg0.3mg
βカロテン730μg4000μg
レチノール活性当量60μg330μg
ビタミンD00
α-トコフェロール1.8mg4.9mg
ビタミンB10.07mg0.07mg
ビタミンB20.06mg0.09mg
ビタミンC16mg43mg
食物繊維総量2.8g3.5g
※日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用

三大抗酸化ビタミン

新・野菜の便利帳 健康編にはこのように書かれていました。

新・野菜の便利帳 健康編
新・野菜の便利帳 健康編は、野菜や果物などの栄養成分を手っ取り早く知るにはよい本です。 野菜の栄養について知るにはとてもよい本です。 本のタイトルに「健康編」と入っているのはダテではありません。 出版社の高橋書店は、手帳で有名な出版...

西洋かぼちゃには、βカロテン、ビタミンE、ビタミンCが豊富に含まれています。βカロテン含有量は100gあたり4000μgと圧倒的に多く、ピーマンの約10倍、トマトの約7倍。

ビタミンCも100gあたり43mgと豊富です。かぼちゃのビタミンCはじゃがいものように熱に強いので摂取しやすく、また、ビタミンEも豊富に含んでいるため、ビタミンACEの相乗効果により、高い抗酸化作用や美肌効果が期待できます。

抗酸化作用に加え、βカロテンには体内でビタミンAに変換されることで皮膚や粘膜を正常に保ち、肌荒れや乾燥を防ぐ働きがあります。

ビタミンEは血液の流れをよくし、肌代謝・ターンオーバーの促進やくすみの解消に有効。ビタミンCはメラニン色素の生成を抑えたりコラーゲンの生成にかかわったりするなどの働きをもっています。

かぼちゃの効果

薬剤師であり、あん摩指圧マッサージ師でもある橋本紀代子先生の食べものはくすりにはこのように書かれていました。

食べものはくすり
野菜やくだものについて、昔の本草書に出ているような効果を解説してくれる「食べものはくすり」をご紹介します。 食べものはくすりは、大手出版社ではなく、本の泉社という文京区の出版社から発行された本です。しかし、使っている紙も含めて手間がか...

滋養強壮とがん予防

カボチャには体を温める働きがあり、冷えや虚弱体質にも有効です。病気で体力が落ちたときには滋養強壮の妙薬になります。(中略)

また肝臓の働きがよくなるので疲労の回復にも役立ちます。

カボチャ特有の黄色はベータ・カロテンという色素です。カボチャからは抗がん物質もいくつか見つかっています。ビタミンがいっぱいで特にビタミンCが豊富です。

鉄分も多く、ビタミンCが鉄分の吸収を助ける働きをしますので、貧血にも用いられます。

タネは前立腺のくすり

カボチャのタネをよく食べる習慣のある地域の人は、前立腺肥大になりにくいことが知られています。

夜にトイレに何回も起きる、尿がでにくいなどの症状を改善します。前立腺がんの予防に効果があることも話題になっています。

さらに乳汁の分泌をうながし、痰を切れやすくし、のどの痛みにも効果があります。一日三〇個くらい、皮をむいて食べます。

炒ると香ばしくなりますが、薬効は落ちます。

今は何でも手に入るので、かぼちゃの種をアマゾンで調べてみました。炒っていない生のものも販売されていました。レビューを読むと、炒って食べた方が美味しいらしいです。

かぼちゃの種 生 500gは¥1,130でした。

授乳中のお母さんはかぼちゃは控えて

カボチャを食べたあとに乳腺炎になる人が多いことを指摘しているのは、自然育児相談所の山西みな子先生です。先生は「カボチャ乳腺炎」と称しています。

私も、授乳中しばしば乳腺炎を起こし発熱していましたが、あとでそれはカボチャだと気がつきました。授乳中のカボチャはなるべく控えた方がよさそうです。

また、自分で採れる薬になる植物図鑑にはこんなことが書かれていました。

自分で採れる薬になる植物図鑑
野菜の民間療法的な効果を調べるために自分で採れる薬になる植物図鑑を読みました。調べることはできましたが、野草が好きな人のための本だと思います。 この本には薬になる植物243種、薬になる野菜・ハーブ34種、毒草22種が収められています。...

南瓜仁(なんかにん)

秋に果実を採取し、中の種子を集めて日干しにしたものを南瓜仁(なんかにん)という。

南瓜仁(なんかにん)の粉末は、かつては回虫の駆除に用いられた。

さらに、世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典にはこんな効果が書かれていました。

世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典
世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典は、漢方の理論に基づいて、120種類の食材の効能が解説された本です。みんな普通の食べものばかりです。

エネルギーを補給し、気力、体力を高めてくれる野菜です。胃腸の働きを助け、吐き気や便秘を改善する効果もあります。

また、体を温める性質もあります。ほのかな甘みは心も温めてくれるので、元気がないときにもおすすめ。

かぼちゃの保存方法

農家に教わる野菜ごはん(池田書店 2012)にはこのように書かれていました。

切る前なら、風通しのよい冷暗所で保存します。皮が緑色の品種は、比較的保存期間が短いため、購入後1ヶ月以内には食べた方がよいでしょう。

皮が白い品種は長期間保存でき、収穫後6ヶ月ほどもちます。ただし、ご家庭では購入後3ヶ月以内を目安にしてください。

切ったあとは、種とワタを取ってから、保存袋に入れて密閉し、冷蔵庫の野菜室で保存します。

まとめ

かぼちゃが長く保存できるのは知っていましたが、皮がすごく固いので切るのが面倒なのです。薄い包丁だと危ない時があります。魚用の刃が厚い出刃包丁を使うとスパッと切れます。

切るときにケガをしないように気をつけましょう。

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